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注目企業の媒体戦略、あきゅらいず美養品、手描きイラスト採用、商品イメージとマッチ

2010年 7月 8日 13:53

スキンケア用品の通販を展開するあきゅらいず美養品(本社・東京都三鷹市、南沢典子代表)では、オリジナルイラストのチラシやDMを使い、顧客との接点作りに取り組んでいる。今年1月には日本郵便が主催した全日本DM大賞で、DMの「みわ通信」が金賞を受賞するなど、その取り組みは着実に成果となって表れている。

 受賞が決まった時は「本当に報われたと思った」(南沢社長)と振り返る。全5信の「みわ通信」は、中身から封筒まですべて手描きのイラストが漫画形式で描かれている。担当スタッフが苦労しながら作成していた姿を知っているだけにその喜びは大きかった。
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 手描きイラストを採用したことについては「商品や会社の雰囲気にもよるが、うちはネット広告よりも紙のほうが合っている」(同)と分析する。手書きのイラストで消費者に親しみやすさと親近感を与えることに成功。他媒体とあわせてキャンペーンのレスポンス率や、リピート率が向上したという。

 同社では、折込チラシの「すっぴんLIFE」に関してもイラストを使用しているが、メーンとなっているのは写真だ。扉絵の南沢社長自身の「すっぴん写真」に加え、チラシ内では社員の顔写真つきの感想や、顧客からの投稿写真も掲載している。

 数年前に5万部程度で開始した同チラシも、最初の1週間は注文がまったくなかったが、その後すぐに電話がパンクするほど注文が殺到。売上拡大とともに、今では発行部数も100万部以上まで伸長した。シンプルさがコンセプトの商品とギャップが生じないように、使用感をありのまま伝える部分を押し出した内容が奏功したのだ。

 現在、ページ内に掲載している写真は創業時からの顧客。「この方は毎年会社に来てくれて、新入社員に商品などに対する思いを伝えてくれている」(同)。普段顧客と対面できない通販企業にとって、貴重な経験になっているという。

育成から実践へ

 昨年度は人材育成に重点的にコストをかけた。定期セミナーなどを実施し、正社員、パート、年齢を問わず参加を募集した。「あきゅらいずのDNAを伝承させるために非常に内容の濃いものだった」(同)という。

 今年度はその成果を示す段階。今後、経営陣は一歩引いてサポートに回り、マーケティングや企画、広告出稿計画などを社員に任せていく方針。「かなり人材のインフラが整ったので、自分たちで考えて経営に参加してほしい」と展望を語った。


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