ヤフーの仮想モール 出店者向けにCRMツール、リピーター育成を支援
ヤフーは9月から、展開する仮想モール「ヤフーショッピング」の出店者向けに、購買情報などを分析して顧客ごとに最適な割引クーポンやセール情報など購買意欲を高める情報を表示できるようにする販促・分析ツールの提供を始める。出店者は優良客や離脱しそうな顧客などに絞って効率的な販促施策を実施することが可能になるという。同ツールの利用は無料だがヤフーの広告商品「PRオプション」への出稿が条件となる。精度の高いCRMツールを出店者向けに無償提供することで出店者のリピーター育成を支援してモール全体の流通総額拡大やそれに伴う広告出稿の増加を図る狙いだ。
9月中旬をメドに出店者向けに提供を始める「STORE,s R∞(ストアーズアールエイト)」は昨冬にグループのバリューコマースが子会社化したデジミホが手がけるCRM支援ツール「R∞(アールエイト)」をベースとしたもので、商品購入を検討しているのか、情報を収集しているのかなどの顧客の行動情報や新規顧客・リピーター・特に売上貢献度の高い優良顧客・離反しそうな顧客などの顧客分類を把握した上で、顧客それぞれに最適なタイミングで"情報"を配信し、リピート率向上や離脱防止などが可能になるCRMツールだ。
具体的には「ヤフーショッピング」の利用率が高い優良な見込み客であるヤフーの有料会員「ヤフープレミアム会員」に絞った割引クーポンや24時間限定の特別セールの情報などや、最終購入日からの一定の期間が経過して離反しそうな顧客に限定したポイント進呈キャンペーンなどを当該顧客が閲覧中の商品詳細ページ上にバナーで配信・表示することができる。
既存の「アールエイト」は専門的なツールで利用事業者が様々な設定を行う必要があるが、「ストアーズアールエイト」では出店者側での導入作業は不要。また利用にあたって複雑なターゲットの設定をせずに利用できるよう専用の管理画面を用意。キャンペーンは目的別に「新規購入を増やしたい」「リピーターを増やしたい」「離反を防ぎたい」など事前設定から選択でき、その後に割引クーポンや特別セールなどの具体的な施策を設定すると、配信対象のターゲットも例えば「ヤフープレミアム会員」やハウスクレジットカード保有者である「Yahoo!JAPANカード会員」、当該月に誕生日を迎える「バースデー対象者」などが自動で選出され、出店者はその中から選択してその後に実施期間などを決めて簡単にキャンペーンをスタートすることができるという。また、施策の分析や効果検証時でも購入客の属性などがグラフで一覧できる専用画面を用意して結果が見やすいよう工夫した。
「ストアーズアールエイト」は希望する出店者には無料で提供予定だが、一定の売上規模のある約1万店の出店者を対象に販売する広告商品でコンバージョン課金(実売後に事前に設定した料率から算出した広告料を徴収する方式)でモール内商品検索の結果画面や買い物カゴページ内など様々なページにレコメンドとして掲載される「PRオプション」の特典という位置付けのため、当該広告への出稿が条件となる。なお、「PRオプション」は特定商品に絞った設定や全商品の一律設定ができるが、「ストアーズアールエイト」の利用には「全商品設定」が必要となる。ヤフーとしては同ツールの提供を起点に「PRオプション」の出稿増を狙いたい考えもあるようだ。
精度の高いCRMツールを出店者に無料で提供することで出店者のリピーター育成を支援して売上アップをサポート。「ヤフーショッピング」全体の流通額向上に寄与させ、それに伴う広告出稿アップによる収入増を狙う。なお、ヤフーによると仮想モール事業は出店者からの広告収入が増えており、今年度中には単月黒字化を見込んでいるとしている。
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9月中旬をメドに出店者向けに提供を始める「STORE,s R∞(ストアーズアールエイト)」は昨冬にグループのバリューコマースが子会社化したデジミホが手がけるCRM支援ツール「R∞(アールエイト)」をベースとしたもので、商品購入を検討しているのか、情報を収集しているのかなどの顧客の行動情報や新規顧客・リピーター・特に売上貢献度の高い優良顧客・離反しそうな顧客などの顧客分類を把握した上で、顧客それぞれに最適なタイミングで"情報"を配信し、リピート率向上や離脱防止などが可能になるCRMツールだ。
具体的には「ヤフーショッピング」の利用率が高い優良な見込み客であるヤフーの有料会員「ヤフープレミアム会員」に絞った割引クーポンや24時間限定の特別セールの情報などや、最終購入日からの一定の期間が経過して離反しそうな顧客に限定したポイント進呈キャンペーンなどを当該顧客が閲覧中の商品詳細ページ上にバナーで配信・表示することができる。
既存の「アールエイト」は専門的なツールで利用事業者が様々な設定を行う必要があるが、「ストアーズアールエイト」では出店者側での導入作業は不要。また利用にあたって複雑なターゲットの設定をせずに利用できるよう専用の管理画面を用意。キャンペーンは目的別に「新規購入を増やしたい」「リピーターを増やしたい」「離反を防ぎたい」など事前設定から選択でき、その後に割引クーポンや特別セールなどの具体的な施策を設定すると、配信対象のターゲットも例えば「ヤフープレミアム会員」やハウスクレジットカード保有者である「Yahoo!JAPANカード会員」、当該月に誕生日を迎える「バースデー対象者」などが自動で選出され、出店者はその中から選択してその後に実施期間などを決めて簡単にキャンペーンをスタートすることができるという。また、施策の分析や効果検証時でも購入客の属性などがグラフで一覧できる専用画面を用意して結果が見やすいよう工夫した。
「ストアーズアールエイト」は希望する出店者には無料で提供予定だが、一定の売上規模のある約1万店の出店者を対象に販売する広告商品でコンバージョン課金(実売後に事前に設定した料率から算出した広告料を徴収する方式)でモール内商品検索の結果画面や買い物カゴページ内など様々なページにレコメンドとして掲載される「PRオプション」の特典という位置付けのため、当該広告への出稿が条件となる。なお、「PRオプション」は特定商品に絞った設定や全商品の一律設定ができるが、「ストアーズアールエイト」の利用には「全商品設定」が必要となる。ヤフーとしては同ツールの提供を起点に「PRオプション」の出稿増を狙いたい考えもあるようだ。
精度の高いCRMツールを出店者に無料で提供することで出店者のリピーター育成を支援して売上アップをサポート。「ヤフーショッピング」全体の流通額向上に寄与させ、それに伴う広告出稿アップによる収入増を狙う。なお、ヤフーによると仮想モール事業は出店者からの広告収入が増えており、今年度中には単月黒字化を見込んでいるとしている。