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オットージャパン  オットー秋号で"自信作"提案、ウェブ上の販促も強化

2014年 9月18日 10:15

 4-1.jpgオットージャパンは、2013年春に主力の2媒体を統合し、新カタログ「オットー」をスタートしてから4シーズン目を迎えた。8月25日に発刊した14年秋号(画像)では"オットーの自信作"と銘打って顧客の声を反映したアイテムを展開するほか、販促面ではファッションイベントへの参加や、顧客からアンバサダー(ご意見番)を募集してSNSを活用した情報拡散につなげる取り組みにも着手する。

 これまで基幹媒体では、シーズン立ち上がり時にサイズや色バリエーションが豊富な一押しの旬アイテムを「スペシャルワン」などの名称でお値打ち価格にして提案していたが、今秋号ではオットーらしい華やかさをベースに、顧客の意見をとり入れてデザインや素材、シルエットにこだわった商材を「オットーの自信作」として打ち出している。

 同社では代表的なアソート(商品構成)となるジャケットやボトム、ワンピースなどから合計7型を「自信作」として展開。サンプルができた段階で顧客を呼んで試着してもらったところ、「ジャージーワンピースは無地だけでなく花柄も欲しい」や「ジャージージャケットはもっとフィット感が欲しい」などの意見が出たため改良を重ねて商品化した。現状、ジャージーパンツとジャケットは手応えをつかんだが、自社カタログ内に競合商品が多いワンピースはずば抜けた商品力やコピーなどの見せ方も含め課題は残っているという。

 これまでもグループインタビューなどを通じて商品全般への要望は聞いてきたが、特定の商品に対して意見を吸い上げ、それを商品化に生かす作業はあまり行ってこなかったようで、「『オットーといえばこれ』という柱が欲しいと思っていた。『自信作』の取り組みを続けることで、ある種の定番を作っていきたい」(山野暢子執行役員)とする。

 また、巻頭特集は"実りのオレンジ"や"銀河ブルー"などトレンドカラーを予測した4つの秋色スタイルを提案。日本では着やすい色に流れる傾向もあるが、オットー会員は色に響く顧客が多いことからカラーで推す。同社は1枚で絵になる柄物のプリントも人気があるが、市場を自ら狭めないためにも新「オットー」では意識的に無地できれいな色を提案する。

 ページ構成については、旧オットーマダムの商材は移行期間として新カタログでも2シーズンはブックインブックの形で残し、14年春夏でこれをやめたところ、旧マダムの顧客には売り場が分かりにくくなり、当該顧客の購買に影響した。そのため、秋号では再度「オットーマダム」の特集ページを設けるなど旧マダムのファンにも買いやすい構成に戻したという。

 販促面では、10月31日に都内のホテルで開催される「ザ・マダムショー」に参加する。「オットー」ブランドの認知向上が一番の目的で、ショー映えするアイテム、海外デザインの商品などインパクトがある服など7型程度を見せるほか、会場ではショーで披露した商品の即売会も予定する。

 また、新たな取り組みとしてオットーの魅力をウェブ上で発信する「オットーアンバサダー」の募集を始めた。アンバサダーはオットーの商品を購入したことがあり、かつSNSを使いこなせることが条件で、活動期間は約1年間。年間5回程度、自宅に届いた「オットー」の新作を誰よりも早く試着してもらい、感想をアップしてもらうほか、新商品開発のプロジェクトにも参加してもらうという。

 アンバサダーの最初の任務は「マダムショー」のイベント取材のため、募集期間はイベントに合わせて1回目(9月25日まで)と2回目(10月20日まで)に分けた。

 同社では、グループインタビューなどを開催すると熱心なオットーファンが集まり、積極的に発言する顧客が多いことから、その積極性をアンバサダーとしてオットーの公式フェイスブックアカウントを通じて発信してもらうことで、「オットーファンがオットーファンを作ってくれる」(山野執行役員)ことを期待しているという。
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