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ジー・ネットワークスはフランチャイズ展開などで洋食や韓国料理などの飲食店210店舗を運営。東証2部に上場しており、教育事業「駅前留学NOVA」や「ITTO個別指導学院」を展開、2011年3月期に約73億円を売り上げている。同社では自社通販サイトや電話受注、社員紹介などでおせちの通販を実施していた。今回のおせちの遅配件数は2万7000件の受注のうち約3000件で発生。「損失金額は現在精査している」(同社)という。
遅配は作業レーンが故障し修理したため詰め合わせ作業が中断したことに加え、商品写真と異なる場所にセットした作業のミスが発覚したことが原因としている。「突発的な事故が重なった」(同)ため、スケジュールに遅れが出ていたという。事前にトラブルを回避できた可能性を含めて原因を追及し、責任の所在を明確化するほか、再発防止につなげるとしている。
おせちは取り扱いの難しい商材とされている。象徴的なのは昨年の"スカスカおせち騒動"だ。当時グルーポンに出品していたバードカフェのケースをみると、配送予定日である12月31日になっても商品が届かず、届いても商品の数量や盛り付けなどが事前の説明とは異なっていた。品質管理や作業体制などの事前の準備が不十分だったことが原因のひとつとして指摘されていた。
ジー・ワークスでも「おせちは詰め合わせの場所や詰め方が決まっているもの」として作業ミスのあったおせちの詰め合わせをやり直しており、おせちの取り扱いの難しさを認識していた。今回の遅配原因の根本に、同社が認識するおせち商品の難しさを、作業を行う現場と共有化されていなかったことにあるのではないだろうか。
おせち商戦は毎年活発化しており、大手仮想モールで前期比30~60%増で推移したほか、おせち商戦だけで数億円を売り上げる食品通販事業者もいる。しかし頻発する"おせちトラブル"は消費者の不安を広げ、勢いにブレーキをかけてしまいかねない。おせちを扱う通販各社は、改めて品質管理の徹底に努めるべきだ。