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楽天など8社 配達ロボの業界団体設立、自主的な基準策定へ

2022年 2月25日 17:00

 楽天グループなど8社は2月18日、自動配送ロボットの普及による生活の利便性向上を目的とした「ロボットデリバリー協会」を発足したと発表した。関係する行政機関や団体と連携して自動配送ロボットが公道を走行するための自主的な安全基準の制定や認証の仕組みづくりに取り組む(写真㊤左から楽天の安藤公二常務、本田技研の板井義春常務、パナソニックの村瀬恭通担当参与、日本郵便の金子道夫専務、ティアフォーの加藤真平創業者兼CTO、TISの油谷実紀ジェネラルマネージャー、ZMPの龍健太郎事業部長、川崎重工の石田正俊執行役員)。

 同協会の設立は1月20日で、本部は東京都千代田区に置く。発足時には楽天のほか、川崎重工業、ZMP、TIS、ティアフォー、日本郵便、パナソニック、本田技研工業が参画する。協会に参画する企業は今後拡大する予定。

 ネット販売やフードデリバリーやネットスーパーなどクイックコマースの需要は急速に拡大しているものの、配送員の不足が社会問題化しており、それを補うための自動配送ロボットが注目を集めている。

 岸田総理が1月の施政方針演説において、自動配送ロボットが公道を走る際のルールを決める方針を示すなど、政府による自動配送ロボットに関する制度整備が進んでおり、同協会では民間の側から自動配送ロボットの安全基準とガイドラインの策定を進める。自動配送ロボットに関する新法律が施行されるまでには安全基準策定と認証の仕組みづくりを行う。その際には、警察や国交省からこれまでの実証実験で求められてきた、安全性に必要な項目を踏襲する。

 2月18日に行われた記者会見で、楽天の安藤公二常務執行役員は「ロボットデリバリーの普及によって、人々の生活の利便性を向上させようという志を共有する8社が集い、協会を発足させた。参画する各社が実証実験などを通じて得た知見を持ち寄り、行政機関や団体と連携することで、自主的な安全基準の制定や認証づくり、仕組みづくりに取り組み、利便性と安全性を備えたロボットデリバリーサービスの実現と、早期の社会実装を目指す。今年1年をロボットデリバリー普及に向けた飛躍の年にすべく、2022年をロボットデリバリー元年とすることを宣言する」と意気込みを語った。

 他の発起人7社の代表も挨拶。日本郵便の金子道夫専務取締役は「日本郵便の配送ロボットについては、関係省庁の指導のもと、2017年より実証を積み重ねてきており、国内初の公道における実験にたどりつくことができた。デジタル田園都市国家構想でも配送ロボットの活用が盛り込まれるなど、いよいよ配送ロボットの活用が近づいたと感じており、わくわくしている。業界団体の発足・活動を通じて実用化がますます推進されるよう取り組んでいく」とあいさつした。

 また、記者会見では経済産業省商務・サービスグループ商務・サービス審議官の畠山陽二郎氏、警察庁交通局交通企画課課長の今村剛氏、国土交通省自動車曲自動運転戦略室長の多田善隆氏も登壇した。

 
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