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長谷川課長はまず「ファンケルは通販とともに約200の店舗展開も行っており、各店で接客に長けた店員が存在する。一方でECを接客の観点から眺めると、メールを出し過ぎていないか、顧客にとってそのメールをどう捉えているかということに関心を寄せ、ECにおいても心地のよい接客はあるはずと考えMAツールを2012年頃に導入することを考えた」と話した。
当時、メールは性別や年齢層によって3~4をセグメントして配信し、一定程度売り上げが伸長上したという。一方、業務の負荷も増えてくるし、パーソナルな接客の展開も見据え13年にMAツールを導入。さまざまなデータをMAに連携し、原稿も自動化して送信するようにした。
「顧客の考えていることを知るために、メールでアンケート(現在も続けている)を実施し、趣味や嗜好などさまざまな質問を投げかけデータを拡充していくと、何が好みであるかなどが見えてくる」とし、その後もLINEも活用したりし、広告メディアからメール配信やLINE配信などで価値あるデータを集められるかを探っていた。
そして昨年春にティーリアムを知り、同年9月のティーリアムのカンファレスに参加し、感銘を受けたという。そこで今年の春から夏にかけてティーリアムを導入した。
カート放棄があった場合、その後でメールで追っかけを行うのは、以前は翌日だった。ティーリアムで2時間後、4時間後、翌日の夕方頃の3つのセグメントでテストした結果、10%の改善になったのは2時間後だった。「どう逃がさないかが重要な点であり、ユーザーにとって最高に心地よいもの」と理解できたという。カート放棄後は1回アプローチしないと顧客が「もういいや」と他店で購入してしまうかもしれないためだ。
今後については「RFMによるCRMは引き続き行いつつ、新たなマーケティングとしてバッジ(ウェブなどの行動から個客の嗜好やニーズを捉えラベリングした属性)単位で顧客を捉えて、ひとり一人の顧客へより沿い最適なマーケティングを展開したい」と述べた。最後はティーリアムのようなツールを使いこなすにはある程度のタグの知識をはじめ、しっかり学ばないとならないとし、「覚えることがたくさんあるが、きちんと取り組まないとならない」と話した。