クレディセゾンがクレジットカード利用者に付与する「永久不滅ポイント」の使い勝手を向上する。買い物をする際に、ポイントをその場で他のポイントに交換して使えるようにすることなどで、利用を促進。近年、成長が鈍化しているアフィリエイト仮想モール「セゾンポイントモール」(旧永久不滅ドットコム)の流通額を大きく伸ばす狙いだ。
永久不滅ポイントは、ポイントの有効期限がないことを最大の特徴としている。貯まったポイントはギフト券や家電製品などと交換できる。ただ、ポイント残高は920億円に達している。ネット事業部の原顕文ポイントビジネス部長は「当初思っていた以上に使われていないのが実情。永久不滅であることが最大の差別化だと思っていたが、もっと活性化しなければいけない」と話す。
同社では、アフィリエイトモールとして「永久不滅ドットコム」を運営しており、同モールを経由し、提携サイトにおいてセゾンカードかUCカードで買い物をすると、ポイントが貯まる仕組みだ。ただ、流通額500億円を超えてからは、伸びが鈍化しているという。カード会員約1400万人のうち、利用者は約80万人にとどまっているのがその理由だ。同社によれば、「なぜ永久不滅ドットコムを利用しないのか」とカード会員に質問したところ、「『ポイントがまだ貯まっていないので』など、アフィリエイトモールというサービスの仕組み自体を理解していない回答が多かった」(原部長)という。そこで、7月には名称を「セゾンポイントモール」に変更。「買い物をすればポイントが貯まるモールである」という点を前面に押し出す形にした。
会員とポイントとの接点を増やすために、昨年12月には「ポイント運用サービス」を開始。これは、同サービスにポイントを預けると、マネックス・セゾン・バンガード投資顧問が運用する投資信託の運用状況に連動し数が増減するというもの。カード会社の場合、消費者と接点を持つタイミングは、毎月の支払い時だけになってしまいがちだ。同サービスは毎日残高が増減するため、接点の頻度を高めることが期待できる。「ポイントが増えれば嬉しいし、増やすためには他の手段もあるので、ポイントモール活性化にもつながればという思いもある」(同)。累計で5万人以上が利用するなど、想定以上の利用者があるという。
原部長は「根本的な問題は、永久不滅ポイントがカード会員にとって本当に貯めたいポイントになっているかどうかだ。ポイントの価値を高めるには、通貨に近づけるのが一番だ」と話す。例えば「Tポイントしか使えない店舗において、永久不滅ポイントをその場で交換して使えるようにしたり、クレジットカード支払いをした後に、溜まったポイントを充当するなどが考えられる」(同)。現状でも、支払い明細が確定したあとにポイントを充当することは可能だが、即時性を追求することで、ポイントの使い勝手を通貨に近づけていく考えだ。
永久不滅ポイントは、基本的にはセゾンカードかUCカードを所有しているユーザー向けのポイントサービスとなっている。ただ、永久不滅ポイント対象外カードや他社のカード会員についても、ポイントモールには「オープン会員」として登録可能となっているが、対象カード会員以外でもポイントが貯まる仕組みがあること自体が認知されておらず、その数は少ないのが現状だ。「ポイントモールをカードビジネス拡大につなげていきたいという思いは変わらないが、カード起点ではなくポイント起点で考えたい。ポイントだけでビジネスが回っていくなら、カード会員である必要はないという割り切りも必要ではないか」(同)。
今後はカード会員以外へも認知を拡大していくとともに、ポイントそのものの使い勝手を向上することでポイントモール利用者を増やしていく。ただ、カード会員以外の会員が多くなると、他のアフィリエイトモールの競争も激しくなってくる。原部長は「永久不滅ポイントでしかできないサービスを作りながら、現金同様、もしくは少し得に使えるようにしていきたい」と話す。
提携するネット販売サイトにとっても、永久不滅ポイントの使い勝手が良くなれば、ポイントモール経由での買い物件数の増加が期待できる。原部長は「ある程度送客はできているが、今のままでは取扱高500億円が限界だろう。消費者にとってもっと貯めたいポイントになれば、送客数と取扱高は増えるし、出店する通販企業の期待にも応えられる」と意気込みを語る。
永久不滅ポイントは、ポイントの有効期限がないことを最大の特徴としている。貯まったポイントはギフト券や家電製品などと交換できる。ただ、ポイント残高は920億円に達している。ネット事業部の原顕文ポイントビジネス部長は「当初思っていた以上に使われていないのが実情。永久不滅であることが最大の差別化だと思っていたが、もっと活性化しなければいけない」と話す。
同社では、アフィリエイトモールとして「永久不滅ドットコム」を運営しており、同モールを経由し、提携サイトにおいてセゾンカードかUCカードで買い物をすると、ポイントが貯まる仕組みだ。ただ、流通額500億円を超えてからは、伸びが鈍化しているという。カード会員約1400万人のうち、利用者は約80万人にとどまっているのがその理由だ。同社によれば、「なぜ永久不滅ドットコムを利用しないのか」とカード会員に質問したところ、「『ポイントがまだ貯まっていないので』など、アフィリエイトモールというサービスの仕組み自体を理解していない回答が多かった」(原部長)という。そこで、7月には名称を「セゾンポイントモール」に変更。「買い物をすればポイントが貯まるモールである」という点を前面に押し出す形にした。
会員とポイントとの接点を増やすために、昨年12月には「ポイント運用サービス」を開始。これは、同サービスにポイントを預けると、マネックス・セゾン・バンガード投資顧問が運用する投資信託の運用状況に連動し数が増減するというもの。カード会社の場合、消費者と接点を持つタイミングは、毎月の支払い時だけになってしまいがちだ。同サービスは毎日残高が増減するため、接点の頻度を高めることが期待できる。「ポイントが増えれば嬉しいし、増やすためには他の手段もあるので、ポイントモール活性化にもつながればという思いもある」(同)。累計で5万人以上が利用するなど、想定以上の利用者があるという。
原部長は「根本的な問題は、永久不滅ポイントがカード会員にとって本当に貯めたいポイントになっているかどうかだ。ポイントの価値を高めるには、通貨に近づけるのが一番だ」と話す。例えば「Tポイントしか使えない店舗において、永久不滅ポイントをその場で交換して使えるようにしたり、クレジットカード支払いをした後に、溜まったポイントを充当するなどが考えられる」(同)。現状でも、支払い明細が確定したあとにポイントを充当することは可能だが、即時性を追求することで、ポイントの使い勝手を通貨に近づけていく考えだ。
永久不滅ポイントは、基本的にはセゾンカードかUCカードを所有しているユーザー向けのポイントサービスとなっている。ただ、永久不滅ポイント対象外カードや他社のカード会員についても、ポイントモールには「オープン会員」として登録可能となっているが、対象カード会員以外でもポイントが貯まる仕組みがあること自体が認知されておらず、その数は少ないのが現状だ。「ポイントモールをカードビジネス拡大につなげていきたいという思いは変わらないが、カード起点ではなくポイント起点で考えたい。ポイントだけでビジネスが回っていくなら、カード会員である必要はないという割り切りも必要ではないか」(同)。
今後はカード会員以外へも認知を拡大していくとともに、ポイントそのものの使い勝手を向上することでポイントモール利用者を増やしていく。ただ、カード会員以外の会員が多くなると、他のアフィリエイトモールの競争も激しくなってくる。原部長は「永久不滅ポイントでしかできないサービスを作りながら、現金同様、もしくは少し得に使えるようにしていきたい」と話す。
提携するネット販売サイトにとっても、永久不滅ポイントの使い勝手が良くなれば、ポイントモール経由での買い物件数の増加が期待できる。原部長は「ある程度送客はできているが、今のままでは取扱高500億円が限界だろう。消費者にとってもっと貯めたいポイントになれば、送客数と取扱高は増えるし、出店する通販企業の期待にも応えられる」と意気込みを語る。