ツーウェイシステムは5月12日、業容拡大に伴って都内の「CRM東京コンタクトセンター」を移転した。席数を従来の100席から250席に拡充。同センターを基盤に主力である通販系に加え、業務領域の拡大を目指す。今期(2014年4月~)からの3カ年計画では売上高80億円を目標に掲げる。同社の千田社長(写真㊤)と事業統括1部の姫野俊介部長(写真㊦)にセンター拡張の狙いや今後の展開などについて聞いた。
──CRM東京コンタクトセンターを拡張した。
千田 「規模は従来の2・5倍になった。これまで通り通販を主体とした業務運営は継続するが、加えて業務領域を横に広げていく。営業体制の強化や、他社に真似のできない付加価値などを打ち出して東京を中心に事業を展開していく。人員も先行投資して採用した」
姫野 「人に関しては、東京で採用を専門に行うチームを構えた。コールセンターはスポット業務などで人員が大幅に変動する。通常であれば派遣会社から人を確保するが、コールセンター自体が採用の機能を持ったほうが、人をしっかりと見極めて短期間で優秀な人材をそろえることができる。スーパーバイザーについても10人近く増員した。急な大型案件の依頼があった場合もしっかりと業務構築ができる体力を先に作っておくのが狙い。先行投資で育成をしている状況だ」
──仕組みの部分で変わる部分は。
姫野 「当社が自社開発した通販特化型の電話受注システム『コネット』があるが、これまではインバウンド専用だった。6月からはアウトバウンド機能を登載する。これによりインバウンドの担当者が、時間帯によっては『コネット』経由でアウトバンドを発信するといった具合にフレキシブルな対応が可能となる。当社の4拠点(東京・大阪・鳥取・福岡)すべてに同システムが導入されているため、それぞれの拠点を連携させながら管理は東京で一括することもできる」
──センターの拡張に伴う新規企業の見込みは。
千田 「現在、数社と交渉を行っているので、きちっとした業務体制を構築して安定稼働につなげたい」
──その場合の業務内容はアウトバウンドが主体か。
千田 「アウトもインも両方だ。ターゲットは金融系や小売りなど。人間と人間のマンパワーのコミュニケーションは絶対に不可欠なので、そこが手薄になっている状況の中で我々がサポートすることで互いのニーズが合致する。そのため個人消費者を対象にしている企業さんはすべてターゲットとなる」
──東京のセンターを運営する上で何を付加価値としていくのか。
千田 「4年前にJCBさんと資本業務提携を行ったが、そのバリューは大きい。福岡のセンターでJCBさんの業務をやりこなすことで他社さんからの品質に対する評価にもつながっている」
──新たに3カ年計画を策定した。
千田 「2014年3月期の売上高が57億円(前期比9・6%増)だが、今期からの3年間で80億円にまで規模を拡大していく。今は全体の売り上げのうち通販関連が70~75%のシェアだが、80億円になった場合に通販で5割、通販以外で5割の比率にしていきながら、全体的な成長を目指すというのが3カ年のメーンテーマだ。そのキー拠点が東京になる。東京に金・モノ・人材を集約させる。その一環で将来の幹部社員を集めて一定期間、教育をしていく方針だ」
──CRM東京コンタクトセンターを拡張した。
──その場合の業務内容はアウトバウンドが主体か。