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千趣会の「サラリスト」が幅広い汗悩みを解消 猛暑で売上伸長、前年比10%増

2025年 4月17日 12:00

 千趣会が販売する汗取りインナーブランド「サラリスト」の売れ行きが好調だ。吸水機能に優れ、シリーズごとにニオイや汗ジミなど幅広い汗悩みに対応。汗をかいても目立たず、快適に過ごせる優位性で訴求し、制汗剤や汗拭きシートと比較検討される汗対策グッズとして拡販を狙う。

 「サラリスト」の前身商品は2011年に開発。「汗を吸うパッドを肌着に直接つけたらいいのではないか」という顧客の声を商品化したのがきっかけだった。発売してみたところ大きな反響があり、以降シリーズ化する運びとなった。

 現在は80種類以上のラインアップを展開。シリーズ累計では約916万枚を販売した。24年はメインの販売時期である3~11月で前年比10%増に売り上げが伸長。特に9~11月は残暑の影響を受けて、受注売り上げが同150%増となった。

 「サラリスト」の肌着は秒速吸水機能を備えており、かいた汗をすぐに吸い取ってくれるのが特徴。生地には綿混を使用し、荒れがちな夏の肌でも快適に過ごせるやさしい着心地を実現した。

 商品の企画開発を務めるベルメゾン事業本部の檜山のぞみ氏は、「サラリスト」の優位性を「商品の設計とバリエーションに尽きる」と分析する。「通販では実物を見ていただけない分、お客様からの意見が集まりやすい。いただいた要望を最後まで商品に反映している」とする。

 パッドの形状は1㍉㍍単位で調整を重ね、腕を上げても窮屈感なく着られるデザインに設計。肌着の他にもパジャマ、ショーツ、レギンスと幅広いアイテムを取りそろえ、レディースは最大6Lまでサイズ展開を行う。

 豊富なラインアップを展開する中、特に人気なのは「大汗さん」シリーズ。汗ジミを徹底的に防ぐことに注力したインナーだ。

 「大汗さん」は身生地で防水シートを挟み込んだ三層構造の〝特大汗取りパッド〟を脇の下に装着。身生地は吸水性に優れ、抗菌消臭加工を施しているため、汗をかいた後もニオイが気にならない。

 この〝特大汗取りパッド〟は顧客のアイデアがもとになっている。「サニタリーショーツに使っているような防水シートをパッドに付けたらどうか」。この斬新なアイデアには「本当にいいんだろうか、との戸惑いもあった」(檜山氏)。しかし顧客からの反響は大きく、発売当初の受注売り上げは1000万円を超えた。猛暑の影響を受けて、昨今はさらに売り上げが伸びている。

 近年の猛暑では、もはや汗をかくことは避けられない。同社は汗対策に関して、従来の「汗をかきにくくする」というアプローチではなく、「汗をいかに目立たせないか、汗をかいても快適に過ごせるか」という点に人々の意識が向くと考える。

 「『汗をかきにくくするための肌着』ではなく、制汗剤や汗拭きシートと比較検討されるような『第三の汗対策グッズ』としてサラリストを広めたい」(同)。

 プロモーションでは、4月からTverでCMを放映。昨年は東京・国分寺セレオでポップアップを開催した。今後も店舗施策は強化していく考えで、「通勤する人々がメインターゲット。サラリーマンが行きかう駅前などの店舗に出店したい」(同)とした。
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