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公正取引委員会によると、ニッセンは2010年9月から12年1月、下請けの133業者から、発注書面を作成し、送付するための事務手数料として、代金の0・5%分を徴収。減額した金額は合計で約1411万円となる。同社によると「(事務手数料の徴収は)下請けに限らず、全取引業者に対して、かなり以前から行なっていたもの」(広報企画チーム)としており、「法律への認識が不足していた」(同)とする。
また、同社は10年8月から12年5月、下請け102業者に対し、売れ残りの在庫商品を返品したり、受領後6カ月経過した不良品を引き取らせたりしたほか、一部業者には返品の際の送料も負担させていた。返品分の代金相当額は、合計約2841万円、送料は合計約41万円。
同社では、下請け業者に対し、指摘のあった金額を全額返金。下請法に違反する行為が起きた経緯については「確認中」(同)としているが、「現場レベルの問題であり、会社ぐるみで起こしたことではない。今後は社内研修体制や内部チェック体制の充実化により、再発防止に取り組みたい」(同)という。
また、公取委から指摘のあった10年以前に同様の問題があったかどうかについては「さかのぼって調査する予定はない」(同)としている。
日本通信販売協会では、今回の下請法違反について「消費者相手の法令違反ではなく、企業間での問題であることから、ニッセンへの処分は考えていないが、会員社に対して法令順守に努めるよう促したい」とコメントしている。