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本紙調査で「最も利用されている決済手段」は、09年夏に実施した前回調査から2ポイント増の「代金引換」が最も多く、全体の36%を占めた。
次いで同3ポイント減の「コンビニ決済」が30%、「クレジットカード決済」は横バイの23%となり、上位3つの決済手段で全体の9割を占める結果は、前回から大きく変わっていない(図表)。
全体としては、新規参入企業が多く、市場が拡大しているネット販売の決済手段として「代金引換」と「カード決済」が支持されているほか、利便性や安心感などで「コンビニ決済」も引き続きニーズが高いとみられる。
最も利用されている「代金引換」については、各カテゴリーを通じてシェアが高いが、老舗の百貨店通販各社では顧客年齢層が高く、以前からの決済手段を引き続き利用している消費者が多いこともあり、同決済手段がトップだった。
「コンビニ決済」は若年女性を主要顧客とする総合通販企業や、健食・化粧品分野での利用が目立った。
グループのセブンイレブンでの店頭受け取り(決済は現金かnanaco)を始めたそごう・西武の化粧品通販サイトでは、「送料がかからないこともあって同サービスの開始後はリピート率が向上している」(広報)とするケースもある。
「カード決済」の利用は衣料品・服飾雑貨・宝飾品のカテゴリーで多く、とくに比較的、高額商品の多い宝飾品ではカード決済が主力のようだ。
カード決済はサイト運営者にとっても、利用者の手間がかからない分、販売機会を逃さない利点があるが、カード番号を含めた顧客情報の流出事故が後を絶たないこともあり、セキュリティー面への不安などから今回調査では増えなかった。
今回、最多の決済手段として「電子マネー」を挙げる企業はなく、少額決済やデジタルコンテンツなどに使用範囲が限られている状況は変わらないようだ。ただ、電子マネーを「導入済み」としたのは10社で、そのうちEdy対応が9社、Suica2社、DCMX1社だった。
「導入を検討している」企業は26社で、「導入しない」とした21社を上回った。また、検討中の企業ではEdyやSuica、クイックペイ、nanaco、Waonの導入を計画しているという。(おわり)