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アッカは今回、佐川グローバルロジスティクス(SGL)の子会社で検品・検針業務などで実績がある佐川喜楽客思物流(佐川シロックス物流)の上海拠点を有効活用する。
具体的なフローは、コージィが複数持つ中国の生産工場から佐川シロックス物流の上海拠点に商品を集め、現地で検品・検針作業を行う。
その後、コージィが日本で展開する70以上のリアル店舗ごとに商品を仕分け、佐川急便の送り状を発行。通販商材については1店舗分としてまとめる。
検品や仕分け作業が済んだ商品は海上輸送用のコンテナにまとめられ、SGLが手当てする定期輸送便で東京港に送る。通関業務やコンテナ荷役業務といった面倒な作業もSGLが担当するという。
その後、商品はネット販売用の撮影業務を行っているアッカのスタジオ兼物流拠点が入るSGLの基幹物流センター(川崎市)に移して仮保管し、すぐに各店舗向けに配送する仕組みだ。
従来、コージィは商社主導の出荷体制を組んでいたため、現地の生産工場を出た商品がすべて日本に届くまでに2~3週間かかるケースもあったが、「定期便で送る新しいスキームなら1週間を切れる」(加藤大和社長)ほか、必要な数量だけをジャストインタイムで運ぶこともできるという。
また、これまでは日本で行っていた検品・検品、各店舗向けの仕分け作業を中国内で行うことで、コスト削減にもつながるとする。
アッカでは、1月20日からトライアルとして10万ピースの商品を1週間以内に上海から東京に届ける取り組みを試しており、これが順調にいけば新しいスキームを本格稼働する計画だ。
最近では、通販サイト用の撮影拠点を中国に設置する動きなども出てきているが、肝心の商品の輸送にはほとんどの場合、商社が介入しているため、スピードアップを図りにくいのが実情のようだ。
アッカでは既存の"商流"を変える可能性がある今回のスキームで通販実施企業の物流改革を支援し、そこから写真撮影などフルフィル業務の獲得にもつなげたい意向だ。