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楽天の「母の日グルメ」限定店に11店舗が出店、オーダー形式で試食

2025年 4月24日 12:00

 楽天グループは4月17~21日、仮想モール「楽天市場」で人気の母の日向けグルメやスイーツを試食できるOMO型ポップアップイベントを、横浜市内の商業施設で開催した。

 「母の日グルメフェスティバル」は、横浜市西区の「マークイズみなとみらい」1階で行った。グルメやスイーツを扱う11店舗のグルメ商品の展示・販売ブースのほか、オーダー形式による飲食ブースを設置。来場者は、オーダーシートから4商品を選び試食をすることができた。また、各ブースに展示するQRコードをスマートフォンなどで読み取ることで、楽天市場各店舗の商品ページに遷移し、商品情報の詳細を確認したり、商品を購入したりできるようにした。

 また、試食後にウェブアンケートに回答すると、対象となる11店舗で使える880円割引クーポンと600円割引クーポンを獲得可能とした。

 母の日や父の日など、シーズナル系のオフラインイベントを開催するのは6回目。母の日特集で食品に特化したのは初めてだ。コマース&マーケティングカンパニーマーケットプレイス事業ECコンサルティング部OMO企画室の渡邉紗衣マネージャーは「普段から楽天市場で買い物をしているが、ギフト用途では使ったことがないというユーザーに特化したいと考えた」と企画の狙いを説明。「オフラインイベント店舗のニーズが高いが、これまでの開催では、特に食品を扱う店舗の満足度が高かった」(渡邉マネージャー)ことから、「グルメフェスティバル」と銘打つことになった。

 今回は自由に試食する形式ではなく、オーダーシートから注文するやり方を採用。マーケットプレイス事業ECコンサルティング部OMO企画室の濱田絵里佳氏は「これまでで一番広いスペースを確保したので、今までとはちょっと違うことをやりたいと考えた」と説明。楽天がイベントを開催する意味を強めるために、試食後のアンケート回答者限定で参加、景品が当たる「ガチャゾーン」も設置した。さらに、アンケート回答者のみクーポンを獲得できる仕組みとしたことで、これまでより多くのフォードバックが来場者から寄せられたという。

 濱田氏は、オフラインイベントを開催する意義について、「まだまだ規模は小さいが、来場者が実際に食べて、ファンになってからオンラインで購入してくれるので、リピート率向上やファン化に貢献できているのではないか」と説明。渡邉マネージャーも「こうした企画についてSNSで拡散してくれるユーザーも少なくない。『楽天ってこんなこともやっているんだ』と世の中に知らしめるのも私たちのミッション」と意欲的に語る。

 スペシャルブースを設けた、「野菜をMOTTO楽天市場店」を運営するモンマルシェの河野雄士常務取締役は「ECがベースの会社なので、ユーザーの生の声や、ネットでは知り得ない情報を手に入れるのが目的だ」と出店した理由を説明。「商品の重さや味の感想など、ユーザーが何を気にしているかが分かる。それがネットでの攻め方にも関係してくるので、得るものは大きい」と手応えを語る。そして「どんな商品でも知ってもらうための環境がなければ埋もれてしまう。こうしたイベントを開催してもらえるのは非常にありがたい」と述べた。
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