ジェイフロンティアは、3カ年の中期計画が目標を下回る見通しを示した。最終年度である2025年5月期に、売上高300億円、営業利益25億円を目指していた。通期業績予想で、今期売上高は前年比18.5%増の210億円を計画している。

 
　通期の各利益は、M&A先の影響額が未確定であるためレンジ形式で予想。損失額は、最大で営業損失2億円、経常損失2億6000万円、純損失4億9000万円を予想する。

　前期に、広告取引に関する不適切な会計処理があった。影響額は、売上高で不正により約11億円のマイナス。営業利益で約7億円(会計処理の誤謬を含む)のマイナスだった。また、調査費用や取引先に対する違約金など、計約10億円を特別損失として計上した。経営責任の明確化、役職者のコンプライアンス意識の向上など内部管理体制の強化で、再成長に向けた足場固めに注力する。

　24年5月期の売上高は、前年比5.2%増の177億1400万円だった。期末のアクティブユーザー数は、前期末から5万人増の32万人。営業損失は5億5300万円(前年は18億1600万円の損失)、経常損失は6億4200万円(同18億4100万円の損失)、純損失は20億8600万円(同18億9900万円の損失)となっている。

　オンライン診療等の「SOKUYAKU(ソクヤク)」などメディカルケアサービス事業の売上高は、同10.9%減の68億3700万円、営業損失は1億4100万円(同10億1600万円の損失)だった。提携薬局は、累計1万3620店。国内薬局の22%を占める。日用品や食品のデリバリー、服薬指導のサブスクリプションプランなど、新サービスを始めた。

　医薬品通販は、肥満症に効果のある漢方の販売が順調だった。今後、生産量を増やし、新規獲得、定期顧客の獲得を進める。収益改善に向け、オンライン診療では、利用料、送料を改定した。クリニックへの送客手数料の徴収も始めた。

　健康食品や化粧品通販などヘルスケアセールス事業の売上高は、同10.6%増の45億4600万円、営業利益は同178.4%増の3億8800万円(同1億3900万円の損失)だった。商品ラインアップの拡充を図った。

　通販支援等のヘルスケアマーケティング事業の売上高は、同25.2%増の63億3000万円、営業利益は同134.8%増の1億9400万円だった。

　例年、7月に通期業績を公表していたが、不適切な会計処理の発覚を受けて延期。前期決算は12月に公表した。