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ミニストップがサイネージに広告配信 楽天パシャが出稿、リテールメディア化推進

2024年12月12日 12:00

 コンビニエンスストアチェーンのミニストップは12月3日、店内のデジタルサイネージを活用することで、「ミニストップ」で使えるクーポンが取得できる仕組みを取り入れると発表した。LMIグループのリワード提供型リテールメディア「トクスルビジョン」を店舗に導入。楽天グループが展開する、レシート画像を送付すると「楽天ポイント」がもらえる「Rakuten Pasha(楽天パシャ)」が出稿している。

 使い方は、ミニストップ店頭サイネージやポスターからQRコードを読み取るか、ミニストップアプリにある「トクスルビジョン」のキャンペーンバナーをタップし、ランディングページで「LINEメッセージを受信する」をタップ。「楽天パシャアプリをダウンロードし、起動する」など、指定されたアクションを完了することで、ミニストップのみで使用ができる「QUOペイ」がLINEで届く。ミニストップアプリをダウンロードしなくても使える仕組みになっているほか、アンケートやアプリ起動などのアクションを行ってからクーポンが配信されることから、高い販促効果が期待できる。

 トクスルビジョンは消費者へのリワード提供型広告を行うリテールメディア。消費者は、QRコードのスキャン、アプリのダウンロード、フォームの記入などを行うことで、その場でクーポンなどのリワードを獲得することができる仕組み。広告主は消費者の行動を促進するともに、見込み客獲得と広告効果の評価に関するデータが収集できる。

 12月4日の記者会見で、ミニストップの五郎川隆商品統括本部長は「リワード広告を導入することで顧客とのタッチポイントを増やし、さらなる利便性を提供するということで、非常に強い思いを持って取り組んでいきたい」と意気込みを語った。また、LMIグループの望田竜太取締役副社長共同創業者は、近年リテールメディアが注目されている理由について「サードパーティークッキーの廃止により、WEB広告のターゲティング精度が落ちていくことが大きい」と説明。日本のリテールメディア広告市場において、EC事業者の流通総額拡大の成長率が2・3倍なのに対し、店舗事業者は6・3倍であることから「(店舗向けリテールメディアは)すごく成長ポテンシャルのある領域だ」と期待感を示した。

 ミニストップのサイネージに出稿する楽天では、 アカウントイノベーションオフィスの秦俊輔ヴァイスジェネラルマネージャーが「ただのインストアサイネージではなくて、ユーザーにお得な体験を楽しんでもらう、というモーメントで、われわれのサービスをセットにすることで、より効果が上がるのではないか」と述べた。
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