ファンケルは、導入美容液市場で、ブランドの存在感を高める。9月18日に、主力美容液をリニューアル。肌不調と機能性の両立に適した美容成分である「チオレドキシン」に着目して研究を進めた。商品単体の年平均成長率は、ここ数年、2桁成長を続けている。
「コアエフェクター」(=
画像、18ミリリットル、税込8030円)は、肌あれ、かさつきなど肌不調に加え、ハリやシワ・シミへの対応力の両立を目指す。肌のハリへの作用が期待される「チオレドキシン」に着目。肌内部でエラスチンやコラーゲン繊維を構成するたんぱく質の一種で、自社調べでは、40代の肌に存在するチオレドキシン量が、くすみやシワの状態に影響するという。とくに、加齢とともに減少する7型コラーゲンなどの肌細胞の産生を促す。
一方で、「チオレドキシン」は、細胞の産生に関わり、酸化ストレスを除去することで不活化してしまうという。独自技術によりナノカプセルに配合することで肌への浸透力を高め、不活化した成分を活性化するシルクツリーエキスを配合した。これにより、肌の弾力の高まり、乾燥による小じわの抑制など肌のハリに対する機能を確認した。1カ月の継続利用では、約94%(モニター数87人)が使用実感を得た。
美容液市場は、「シワ改善」「美白」など医薬部外品の承認成分で明確な効能表示を行う製品、化粧水の利用前に使用に使う「導入型美容液」、スポットケアに分かれる。ファンケルも3領域の商品を持つ。
導入美容液は、先行型、ブースターなど呼称はさまざま。ファンケルは、クレンジングや洗顔に強みがあり、併用の提案で事業基盤の強化を図るとみられる。
研究では、3Dの立体画像だけでなく、経時的に状態の変化をみる「4Dイメージング」技術を開発。肌不調のメカニズム解明に活かしている。
スキンケアと併用提案、約10%の2桁成長を継続
<主力美容液販売の進捗>
ファンケル化粧品事業本部本部長の堂下亮氏(=
写真)に美容液リニューアルの狙いを聞いた。
――自社の美容液の強みは。
「与えるだけではなく、肌不調のケアまで行えるなど機能性との両立が強み。肌のバリア機能低下などダメージを受けやすい要因を抑え、根本からよい状態にすることで、エイジングケアを行いやすい健康的な肌づくりをサポートする」
――「コアエフェクター」の成長率は。
「当社の美容液で最も販売数が多い。化粧品、乳液の利用者に併用を提案している。ここ数年は10%ほどの2桁成長。市場の平均成長率より高い」
――「シワ改善」など医薬部外品に比べ訴求力の課題がある。
「部外品ではないが、実質的な効果実感では劣らない。細胞の産生を促すといった訴求はできないが、肌のハリの実感、シワへの実感では、現行品が56%の実感であるのに対し、新製品は8割が得ている。肌不調自体がエイジングを加速するため、エイジングケアに対する作用も訴求したい」
――プロモーションは。
「未使用者でも高い実感を得ているため、サンプリングは数十万規模で行う」
――「チオレドキシン」は他社も使用実績はある。
「利用されている。活性化する成分の配合やナノカプセル化技術は独自だ」
――部外品成分として承認を目指しているのか。
「取り組みはしているが、時間とコストを踏まえた戦略による」
――基礎スキンケアは少量に対する共感・支持の一方、容量へのニーズもある。今年4月に発売した新スキンケア「トイロ」は、容量を増やした。ほかの製品も検討するとしていたが進捗は。
「『トイロ』は順調な推移。今年7月に発売を予定する男性用化粧品、来年発売を予定する40~50代向けの新スキンケアでさまざまな観点から検討したい」
「コアエフェクター」(=画像、18ミリリットル、税込8030円)は、肌あれ、かさつきなど肌不調に加え、ハリやシワ・シミへの対応力の両立を目指す。肌のハリへの作用が期待される「チオレドキシン」に着目。肌内部でエラスチンやコラーゲン繊維を構成するたんぱく質の一種で、自社調べでは、40代の肌に存在するチオレドキシン量が、くすみやシワの状態に影響するという。とくに、加齢とともに減少する7型コラーゲンなどの肌細胞の産生を促す。
一方で、「チオレドキシン」は、細胞の産生に関わり、酸化ストレスを除去することで不活化してしまうという。独自技術によりナノカプセルに配合することで肌への浸透力を高め、不活化した成分を活性化するシルクツリーエキスを配合した。これにより、肌の弾力の高まり、乾燥による小じわの抑制など肌のハリに対する機能を確認した。1カ月の継続利用では、約94%(モニター数87人)が使用実感を得た。
美容液市場は、「シワ改善」「美白」など医薬部外品の承認成分で明確な効能表示を行う製品、化粧水の利用前に使用に使う「導入型美容液」、スポットケアに分かれる。ファンケルも3領域の商品を持つ。
導入美容液は、先行型、ブースターなど呼称はさまざま。ファンケルは、クレンジングや洗顔に強みがあり、併用の提案で事業基盤の強化を図るとみられる。
研究では、3Dの立体画像だけでなく、経時的に状態の変化をみる「4Dイメージング」技術を開発。肌不調のメカニズム解明に活かしている。
スキンケアと併用提案、約10%の2桁成長を継続
<主力美容液販売の進捗>
ファンケル化粧品事業本部本部長の堂下亮氏(=写真)に美容液リニューアルの狙いを聞いた。
――自社の美容液の強みは。
「与えるだけではなく、肌不調のケアまで行えるなど機能性との両立が強み。肌のバリア機能低下などダメージを受けやすい要因を抑え、根本からよい状態にすることで、エイジングケアを行いやすい健康的な肌づくりをサポートする」
――「コアエフェクター」の成長率は。
「当社の美容液で最も販売数が多い。化粧品、乳液の利用者に併用を提案している。ここ数年は10%ほどの2桁成長。市場の平均成長率より高い」
――「シワ改善」など医薬部外品に比べ訴求力の課題がある。
「部外品ではないが、実質的な効果実感では劣らない。細胞の産生を促すといった訴求はできないが、肌のハリの実感、シワへの実感では、現行品が56%の実感であるのに対し、新製品は8割が得ている。肌不調自体がエイジングを加速するため、エイジングケアに対する作用も訴求したい」
――プロモーションは。
「未使用者でも高い実感を得ているため、サンプリングは数十万規模で行う」
――「チオレドキシン」は他社も使用実績はある。
「利用されている。活性化する成分の配合やナノカプセル化技術は独自だ」
――部外品成分として承認を目指しているのか。
「取り組みはしているが、時間とコストを踏まえた戦略による」
――基礎スキンケアは少量に対する共感・支持の一方、容量へのニーズもある。今年4月に発売した新スキンケア「トイロ」は、容量を増やした。ほかの製品も検討するとしていたが進捗は。
「『トイロ』は順調な推移。今年7月に発売を予定する男性用化粧品、来年発売を予定する40~50代向けの新スキンケアでさまざまな観点から検討したい」