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ディノスは9月24日、高額衣料品カタログ「ダーマ・コレクション」の顧客向けに服選びの助言や細かい疑問に対応する専用電話での接客を開始した。受注用コールセンターでは対応しにくい商品の風合いやコーディネートなどの疑問や助言を専用スタッフが対応する。衣料品は他ジャンルと比べ返品率が高い。事前に商品の特徴を伝えることで、返品率の低減と顧客満足度を高める。今後はアップセルも実施し、売上増にもつなげる狙い。
開始した高額衣料品カタログの顧客向け専用電話対応サービスは「ダーマコンシェルジュ」。ディノスの本社内のコールセンターのスペースの一角に専用回線を用意。東京・台場にあった実店舗「ダーマ&カーラ」(今年7月末に閉店)のスタッフのほか、新規に採用した衣料品販売経験者など8人の専用スタッフが対応する。対応時間は午前10時から午後6時。
ブース近くに実際の商品を置いて、当該商品を手に取りながら、カタログ上では判断ができない「風合い」や「サイズ選択」、「このブラウスにはどんなボトムスが似合うのか?」といった質問への助言などに対して電話で対応する。
従来から美容健康商品や家具・インテリアの質問に特化した専用ダイヤル「ハウスタナビ」や「美健ダイヤル」を設けてきたが、対応するのは商品知識に関する教育を施したコールセンターのコミュニケーターだった。衣料品の場合、機能の説明ではなく、着心地や風合いなどの質問が大半であることから、初めから衣料品販売の経験がある専門知識を持ったスタッフに対応させた。
同サービス開始の狙いは返品率の低減。同社によると、他のジャンルに比べて、ファッションアパレルは返品率が高い。素材に毛皮や皮など自然素材を使用したものの場合、収縮性がないためにサイズへの不満が高く、かつ高額であるために結果として返品につながるようだ。「事前に商品の特徴やメリット、デメリット、商品のケア方法などを伝えることで買物時の満足度があがり、結果として返品率も低くなる」(「ダーマコンシェルジュ」責任者のファッション部・門脇千恵子氏)。
今後は「普段着用するブランドを伺い、それに合致した商品の提案なども行ないたい」(同)としてアップセルも検討。また、返品率の変化や利用状況などを見ながら「ダーマ」以外の衣料品に関しても同様のサービスを広げる考えだ。