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国セン オンライン診療で注意、定期購入の解約でトラブル

2024年 1月25日 12:00

 国民生活センターは昨年12月20日、痩身をうたったオンライン診療の定期購入トラブルで注意喚起した。厚生労働省の指針を遵守していないケースや定期購入の中途解約でトラブルになるケースがあった。
 
 美容医療のオンライン診察に関する相談件数は、23年度(10月末)が169件だった。前年同期比72・4%増に伸長。22年度は205件で、前年比と比べて4・2倍に伸長していた。新型コロナウイルス感染症の拡大を背景に初診からオンライン診療が可能となり、現在では約15%の医療機関が実施しているという。

 相談の多くはSNSでダイエットの広告をきっかけに、オンライン診療のサイトに遷移。処方時の薬の名前や副作用の説明、基礎疾患の問診が不十分で、厚労省の指針を遵守していないケースがみられるという。また、診療の過程で医師が判断し処方した薬の購入の申し込みを行っている場合には、定期購入の仕組みであるにもかかわらず特定商取引法に基づく取り消しや解約が難しい場合があると指摘する。また、オンライン診療サイト運営とクリニックが異なるケースがあり、責任の所在が不明確であるとした。

 具体的な相談内容は「オンライン診療を知り、安心だと思って受信した。2種類の薬が処方されたが、糖尿病の治療薬で不安になったため解約を申し出たが、1回目はキャンセルできないと言われた。副作用の説明は受けていない」、「低血糖や精神的な疾患などで通院と投薬治療中。痩身の広告をきっかけにオンライン診療を受信し、3種類の薬を提案された際に、副作用や飲み合わせを尋ねたが分からないといわれた。糖尿病治療薬の定期購入と後で知ったが、解約の電話がつながらず、メールの問い合わせに処方後のキャンセルができない」などがあった。

 消費者庁や消費者委員会、厚生労働省などのほか、日本医師会や日本美容医療協会などに情報提供した。
 
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