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議連は、健康・美容サービス産業に対する消費者の関心が高まる一方、人手不足や長時間労働、施術ミス、コンプライアンス上の問題を指摘する声を受けて発足した。同日の設立総会で、会長に野田議員を選任。幹事長、事務局の選任は会長に一任された。
健康美容産業は、個人事業主も多く、関連法規や経営知識が乏しい従事者も少なくない。エステサロン、フィットネスジム、整骨院、鍼灸治療院、セルフエステ・ジム、リラクゼーションサロンなどさまざまな業種業態に分かれ、団体も乱立、細分化している。互助的な活動が大半で政治的なアプローチもほとんど行われていない。議連は、業界団体の全国ヘルスケアサービス産業協会(=JHCI)と連携して環境整備に取り組む。
JHCIは、20年設立で業界団体として新しい。エステサロン等運営のプロラボホールディングスの佐々木広行会長らが中心になり、消費者クレームの削減や就労環境の健全化、従事者の育成支援を目的にした私的な研修会を重ね、団体として発展してきた。会員は、エステサロン等の従事者・個人事業主を中心に3342人(今年11月時点、エステ関連が約8割)に上る。サロン運営事業者など17社も賛助会員として加盟する。一定の規模に成長したことから、政治、行政への働きかけを強める。サプリメントや化粧品を扱うメーカーの参加も受け入れる。
団体では、業界の課題に、薬機法や医療法、景品表示法など関連法規に対する理解度の低さ、健康・美容系の施術マシンに関するガイドラインの未整備など法令順守、従事者の関連法規、経営知識の欠如をあげる。
法整備を目的とした場合、議連は超党派が基本だが、政治・行政との関係構築、基準づくりは与党・自民党での発足が機動的に動きやすい。当面は政治・行政との関係強化に努め、将来的に法整備を含む活動も見据える。
健食業界も定義や法整備、規制対応をめぐる問題を長く抱える。背景の異なる団体の乱立、新規参入が容易なことから事業者のコンプライアンス意識も異なり、政治、行政へのアプローチが弱い点も共通する。エステ産業の議連の取り組みは参考になるだろう。
議連に参加する自民党議員は、野田議員のほか、衆議院議員が勝目康氏、川崎ひでと氏、神田潤一氏、塩崎彰久氏、鈴木英敬氏、鈴木隼人氏、高見康裕氏、中川貴元氏、長谷川淳二氏、平沼正二郎氏、堀内詔子氏、宮路拓馬氏。参議院議員が生稲晃子氏、白坂亜紀氏、中田宏氏、広瀬めぐみ氏、三原じゅん子氏。