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まず、商品開発においては、全使用素材に対するリサイクル素材など温室効果ガス排出量の少ない素材の使用割合が今年の企画商品全体で8・5%まで上昇。ポリエステルについては、全使用量の30%にリサイクルポリエステルを採用しており、2030年度までに企画商品全体で50%とする目標に向けて商品企画や素材開発に取り組んでいる。
また、循環型社会に向けた取り組みでは、全商品をリユース・リサイクルする取り組み「RE.UNIQLO」を展開。20年に初の「服から服へのリサイクル」商品として発売した「リサイクルダウンジャケット」に続き、新たにコットン、カシミヤ、ウールを再利用した循環型リサイクル商品の開発を実施している。
今年からはその一環として新たに「UNIQLO古着プロジェクト」を始動。トライアルとして、ユニクロ原宿店において10月11日から22日までの期間限定で、古着を販売するポップアップストアを開催し、今後は通販も含めた様々な販路でも行うことができるか検証を進めている。
生産領域においては、全商品における縫製から原材料の調達レベルまでの各工程において、原材料や素材をすべて自社基準で指定して管理する体制の構築を進める。まず、「サプライチェーンの可視化と集約」の取り組みとしては、今春夏シーズンから、ユニクロの全商品で原材料レベルまでの商流を把握。
さらに8月までにユニクロの綿商品において、長期的な取り引きが可能な紡績工程のサプライヤーに集約している。今後は、全素材で3次取引先にも当たる紡績工程においても同様の取り組みを進めていく計画。
加えて「生産拠点の多様化」に関しては、主要生産拠点である中国生産の拡大に加えて、東南アジアでの生産比率が伸長。インドネシア事業、ベトナム事業の国内生産比率は5割以上に拡大し、成長市場インドでもさらに国内生産を拡大していく予定。
「原材料調達管理の深化」では、企画段階で原材料の産地や品質を指定調達し、随時トレースできる仕組みを構築。綿素材から開始して、早期に全素材に拡大する予定。今後については、主要原材料において、生産パートナーと連携し、農場・牧場のほか、工場を指定・調達する取り組みを開始していく。リサイクルポリエステルでは、すでにフレーク・チップ製造者と、調達するチップの品質規格を指定することで、品質の安定化や、最上流まで調達の透明性と安全性の担保を図っている。
そのほか、8月よりユニクロとジーユーの通販サイトの個別商品ページ上で縫製国情報の表示を開始。まずは日本と米国から開始しており、今後は他の国・地域でも順次展開する予定。