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ライトオン、EC強化でネット売上高10億円へ

2010年10月25日 11:53

7kata.jpg 衣料品の量販店を展開するライトオンがネット販売に注力している。2008年11月にアマゾンに出店し、その1年後には自社通販サイトを開設して本格的に着手。全国展開する実店舗では厳しい状況が続くが、ネット販売では来期(12年8月期)に10億円の売り上げを目指している。

 同社は09年11月に自社通販サイト「ライトオンオンラインショップ」を開設。現在、会員は約4万人で主要な顧客層は25~35歳、客単価は5500円程度だという。

 通販サイトで扱うアイテム数はSKUベースで1万5000程度。年4回発行する商品カタログの掲載商品や主力商品の販売に力を入れており、プライベートブランド(PB)が大半を占めている。

 サイトへの集客にはリスティングやアフィリエイトのほか、実店舗経由で登録した100万人を超すユーザーに対して週1度のペースでメルマガを配信している。

 9月のサイトリニューアルを機に、一部の商品訴求に動画を取り入れた。全体のコーディネートで見せたい商品約70品番を対象に、複数のアイテムをモデルに着せて動画で見せている。商品の素材感を伝えるという意味でも動画の使用には期待を寄せている。

 同社は全国に487店(8月20日時点)展開しているが、そうした実店舗ネットワークの有効活用も行っている。

 このほど、オンラインショップで注文した商品の受け取り場所を、自宅かライトオンの店舗かを選択できるサービスを始めた。

 自宅に配送する際はオンラインショップで決済まで完了するが、店舗での受け取りを希望するとサイト上で決済は行わない。ユーザーが購入する商品を決定すると何日後に店舗に届くかの通知があり、商品が届いた時点で店舗スタッフが顧客に連絡を入れる。店舗で受け取る場合は、その場で商品の試着が可能で、受け取った店舗で代金を支払う。届いた商品のキャンセルにも対応する。

 実際に商品を見てから購入することで「顧客の不安感を払拭したい」(Eコマース部)という狙いだ。サービス開始から1カ月が経過した現在では、注文の10%が店舗受け取りだという。

 前期(10年8月期)は売り上げが減少して赤字に転落するなど苦戦が続くライトオン。一方、ネット販売の売上高は3億円弱と見られ、全体の売上高シェアの1%にも満たないが、前年度比で3倍の伸びを示した。同社では「早い段階で(通販サイトを)一番売れる店舗にする」(Eコマース部)とし、来期(12年8月期)にはネット販売売上高で10億円を目標に掲げている。

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