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オルビス 無人販売店舗を展開、3年で10~15店舗も視野

2023年 5月25日 12:00

 オルビスが無人販売店舗の展開を始めた。省スペースや出店コストの優位性を活かし、従来店が単独で出店できなかった立地での出店も視野に入れる。2号店の出店は未定だが、反響や実績をもとに出店を検討する予定。3年をめどに10~15店舗の出店を目指す。

 




 新業態店舗「ORBIS Smart Stand」(=画像)は5月12日、商業施設「グランデュオ立川」の直営店リニューアルに併せて展開。TOUCH To Goが提供する無人決済システムを導入した。天井に設置された複数のカメラなどの情報から入店した顧客が手に取った商品をリアルタイムで認識。出口付近の決済端末のディスプレイに表示された購入商品の明細と合計金額を確認し、決済するだけで購入できる。

 都内の立川エリアは、「グランデュオ立川店」の近隣に有人の「ルミネ立川店」が4月末にオープンしている。商圏規模から2店舗の共存が可能と判断。嗜好や目的に合わせて店舗の使い分けを提案する。無人店舗の省スペースを活かし、従来店が出店できなかった未進出県や駅中・駅地下、駅ファッションビルなど、ターゲットとなる女性層の生活動線にある狭小スペースにも出店しやすくなる。

 商品は、売れ筋のスキンケアや美容液などスペシャルケア品、健康食品を展開。メイク品は扱わない。テスターも用意する。肌悩みや肌ケアの相談は、オンラインカウンセリングで対応する。店内に設置するタブレット端末、顧客自身のスマートフォンで事前予約なしに無料で利用できる(平日午前10時~午後3時、最大15分)。

 店舗面積は、約52平方メートル。リニューアル前の店舗から変わらない。無人販売店舗部分は、約7平方メートル。無人店舗の売上目標、来店客数の具体的な目標値は明らかにしていないが、省人化、省力化が図れることから、売上目標は、従来店の4分の1に設定している。従来の直営店は、規模にもよるが1店舗あたり5~11人ほど美容部員を配置している。人材不足の課題解消につながるほか、店舗のオペレーションコストの低減も図る。

 昨今、販売職の人手不足が社会問題化している。コンビニなど他業界でも無人販売店舗の展開は増えている。化粧品業界では、初の導入事例とみられる。

 オルビスの直営店は、セミセルフを基本にする。化粧品店に行くと「買わされる」と考える顧客が一定数いるため、不自由なく購入体験を提供するのが狙いだ。

 
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