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チヨダコーポレーションの「源ベッド」がポップアップ出店で成果、寝心地体験と睡眠診断開催

2025年 3月 6日 12:00

 D2Cの寝具ブランド「源(みなもと)ベッド」を手がけるチヨダコーポレーションは2月14~20日の1週間、東京・渋谷の商業施設「レイヤードミヤシタパーク」内のOMO型ショップ「ザ・ストア」に出店し、ブランド初となる寝心地体験会などを開催し、販売数が計画を上回るなど成果があったようだ。

 「源ベッド」は今年で21年目になるブランドで、販売チャネルはECが主軸だ。一方でブランド認知が進めば進むほど、寝心地を試せないことに購入のハードルを感じる消費者が増えていることから、「ザ・ストア」への出店を決めた。

 同社では新生活に向けた引越しシーズンに合わせてポップアップを開催。「『ザ・ストア』のスペースの中で何ができるかを考え、マットレスの寝心地体験と睡眠診断を実施した。まずはリアル店舗に挑戦してみることが大事だと思った」(山中雅俊社長=写真)とする。

 店内にはECで人気のマットレス3商品と電動ベッドを試せるようにした。

 今回はお得なキャンペーンも展開。商品の二次元バーコードを来店者のスマホで読み取り、通販サイトで購入してもらうという「ザ・ストア」の仕組みを活用し、マットレスは後日、購入者の自宅に届けた。

 ポップアップの期間中、「ザ・ストア」を介した売り上げは計画の約1.5倍となったほか、寝心地体験も土日などは最大2~3時間待ちとなる盛況ぶりで、「リアルの場で寝心地を確認してもらうことは、間違いなくユーザーの背中を一押しする効果があった」(山中社長)という。

 一方、来店者の声を聞く中で、寝具の選び方を分かっていない人がほとんどで、「サイト上でいろいろな説明をしているが、見てもらえていないことも分かった」(同)とする。

 肩から腰、お尻にかけて人の身体はS字を描いている。ベッドで横になるときにマットレスがそのカーブに沿うことで、背筋がまっすぐになることが理想だが、多くの人がマットレスを好みの硬さでしか選んでいなかったという。

 「寝具選びの実態が分かって勉強になった。今後はテキストだけでなくYOUTUBEなどの動画コンテンツも活用しながら正しい寝具選びを発信していきたい」(同)とする。

 ポップアップでの反響の大きさを受け、今後は「ザ・ストア」など都心の商業施設や、郊外のファミリー層向け商業施設などを候補に、利用者の異なる立地でオフライン活用のトライアンドエラーを実施したい考え。

 なお、「ザ・ストア」はSUPER STUDIO(スーパースタジオ)と三井不動産が提供するOMOソリューションのひとつで、来店者は自分のスマホを使って対象商品の二次元バーコードを読み取り、その場で購入に必要な情報を入力する。

 店頭受け取りの場合は購入完了画面で発行される二次元バーコードをスタッフに見せて購入商品を受け取る。後日配送の場合はそのまま退店して別日に商品が自宅に届く仕組みとなる。
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