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ギフティ 法人電子ギフトの需要獲得、サブスクECとの提携も拡大

2023年 3月23日 11:00

 電子ギフトサービスなどを手がけるギフティでは前期(2022年12月期)の電子ギフトの流通額が前年比約57%増となり、売り上げに関しても通期の目標を達成した。個人、法人を問わず、電子ギフトの需要が高まっているようで、昨年は特に利用シーンやラインアップの拡充を大きく進めることができた。

 前期については売り上げの大半を占めている、企業がキャンペーンや福利厚生などで使える法人向けの電子ギフトがけん引。背景としては、一昨年前頃より始まった、約1000種類のラインアップから商品選択できる「giftee Box(ギフティボックス)」や、様々なスマホ決済サービスのポイントをギフトとして自由に選べる「えらべるPay」の存在がある。これにより、企業のキャンペーン内容などでの利用シーンで選択肢が拡大。現金よりも配布しやすく、また相手も受け取りやすい電子ギフトで還元する”キャッシュバックキャンペーン”の需要を獲得することができたという。

 とりわけ、ギフティボックスについては、個人向けにも販売しており、法人向けと違って内容を様々な形にカスタマイズできる仕様で展開した。カフェやスイーツ、春、ホワイトデーなど時節に合わせたセット内容を用意することで、ギフト選びに悩むことなく、利用者が順調に拡大したようだ。

 通販関連企業とのアライアンスも進んでおり、1月には国内280社以上のブルワリーと連携してクラフトビールのサブスクサービスを手がけているmeuron(ミューロン)を連結子会社化。もともとビールはCtoCやBtoCを問わず、中元・歳暮などで幅広く利用されやすくギフトとの相性が高いという。法人向けではミューロンを通じて、会社のコーポレートカラーなどをヒアリングし、それに沿った味やラベルにカスタマイズもできるなど、柔軟性が高く独自のギフトを演出することが可能になったという。

 また、直近ではおやつのサブスクを提供するスナックミーとの資本提携契約を締結し、協業を開始。菓子単体としてだけではなく、前述のミューロンのクラフトビールにも合うスナックを組み合わせで贈ることも可能。「ビールだけだと少し無機質な感じもあるので、健康スナックも合わせて”時間”を贈るようなことができる」(=顔写真、太田睦代表)とした。

 このほかにもコーヒーのサブスクを行うPOST COFFEEや、個人向けパン宅配サービスなどを行うパンフォーユーとも提携している。特定の領域を突き詰めているようなスタートアップ企業の場合、全国に点在する各カテゴリーの人気ブランドのネットワークを幅広く網羅していることがあり、そうしたところへ出資やM&Aを強化することでラインアップの強化を図る狙い。

高価格帯などの開拓強化へ

 なお、今期については引き続き、ギフトカテゴリーの拡充を目指す。高価格帯やスーパー・ドラッグストア関連などは、追加すべき対象と見ている。加えて、法人向けでも利用企業の導入事例の横展開を強化。海外向けにおいては、日本での展開モデルを競合の少ないASEANなどで実施していく考え。
 
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