楽天の「送料無料」 店舗に3カ月間金銭支援、注文1件あたりメール便100円・宅配便250円提供
楽天は3月12日、仮想モール「楽天市場」に導入を予定している、送料無料となる購入額を税込み3980円で全店舗統一する「共通の送料込みライン」に関して、同施策で不利益を受ける店舗に対する金銭的な支援「安心サポートプログラム」の詳細を公表した。
安心サポートプログラムの対象となるのは同施策を導入した全店舗で、注文1件あたりメール便100円、宅配便250円を支援金として楽天が提供する。支援期間は4月1日~6月30日の3カ月間。対象となる注文は、税込み3980円以上購入されて送料無料対象となったもの。支援件数は無制限ではなく、前年同時期の税込み3980円以上・送料別の注文件数が上限となる。支援金の金額について、同社では「店舗からの声も参考にしながら、さまざまな観点から総合的に判断して決めた」(EC広報課)という。当初は、送料込みライン対象となる配送方法の注文における利益額と送料差額を対象にして支援額を決めるとしていたが、利益の変動幅は店舗によって異なることから、注文1件あたりの支援額を定めた。
昨年8月1日以降に出店した店舗は同プログラムの対象外。同社では「8月1日に同施策の詳細を公表しており、同日以降の新規出店店舗には施策が導入されることを説明しているため」(同)としている。昨年4~7月に出店した店舗の支援件数上限については「検討中」(同)という。
あるネット販売コンサルタントは「支援期間はやや短いように感じるが、出荷量が多い店舗にとってはかなり楽になるのではないか。施策開始時の店舗数を増やすための支援だろう。参加店舗の特設サーチができるし、いずれは参加店舗が検索アルゴリズム反映されるといった優遇施策を導入する可能性もあるので、迷っている店舗は参加した方がいいのではないか」と感想を口にする。
同施策は3月18日の導入が決まっているが、専用フォームから申し込むことで施策の対象外とすることができる。18日以降も適用対象外申請は1回までは可能なほか、施策開始当初は適用対象外としていた店舗が適用申請することも可能とした。
また、その他の支援策としては、出店者の物流業務を請け負うサービス「楽天スーパーロジスティクス」の利用料金も一部値下げする。複数購入された小サイズ(3辺合計100センチ未満)の商品については、2個目以降の出荷作業費を従来の1個80円から65円とする。
同社では2月13日、施策の呼称を「送料無料ライン」から「送料込みライン」に変更すると発表していたが、3月11日に公開された、新施策についてユーザー向けに説明しているガイドページでは「3980円(税込み)以上で送料無料」としている。これについて同社では「表記こそ違うが、『送料無料』と『送料込み』はどちらも『送料を追加で払う必要がない』ことを意味している。社内でも検討を重ねた結果、一般的に商習慣として『送料無料』という表現が浸透しており、ユーザー向けには『送料無料ライン』とした方が分かりやすいという結論に達した」(EC広報課)とし、ユーザー向けには「送料込みで分かりやすくなります」との注意書きを付けた上で「送料無料ライン」に戻した。一方で、店舗向けの案内は「無料という表現でさまざまな誤解を招いていた面がある」(同)ことから、引き続き「送料込みライン」の呼称を使う。
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安心サポートプログラムの対象となるのは同施策を導入した全店舗で、注文1件あたりメール便100円、宅配便250円を支援金として楽天が提供する。支援期間は4月1日~6月30日の3カ月間。対象となる注文は、税込み3980円以上購入されて送料無料対象となったもの。支援件数は無制限ではなく、前年同時期の税込み3980円以上・送料別の注文件数が上限となる。支援金の金額について、同社では「店舗からの声も参考にしながら、さまざまな観点から総合的に判断して決めた」(EC広報課)という。当初は、送料込みライン対象となる配送方法の注文における利益額と送料差額を対象にして支援額を決めるとしていたが、利益の変動幅は店舗によって異なることから、注文1件あたりの支援額を定めた。
昨年8月1日以降に出店した店舗は同プログラムの対象外。同社では「8月1日に同施策の詳細を公表しており、同日以降の新規出店店舗には施策が導入されることを説明しているため」(同)としている。昨年4~7月に出店した店舗の支援件数上限については「検討中」(同)という。
あるネット販売コンサルタントは「支援期間はやや短いように感じるが、出荷量が多い店舗にとってはかなり楽になるのではないか。施策開始時の店舗数を増やすための支援だろう。参加店舗の特設サーチができるし、いずれは参加店舗が検索アルゴリズム反映されるといった優遇施策を導入する可能性もあるので、迷っている店舗は参加した方がいいのではないか」と感想を口にする。
同施策は3月18日の導入が決まっているが、専用フォームから申し込むことで施策の対象外とすることができる。18日以降も適用対象外申請は1回までは可能なほか、施策開始当初は適用対象外としていた店舗が適用申請することも可能とした。
また、その他の支援策としては、出店者の物流業務を請け負うサービス「楽天スーパーロジスティクス」の利用料金も一部値下げする。複数購入された小サイズ(3辺合計100センチ未満)の商品については、2個目以降の出荷作業費を従来の1個80円から65円とする。
同社では2月13日、施策の呼称を「送料無料ライン」から「送料込みライン」に変更すると発表していたが、3月11日に公開された、新施策についてユーザー向けに説明しているガイドページでは「3980円(税込み)以上で送料無料」としている。これについて同社では「表記こそ違うが、『送料無料』と『送料込み』はどちらも『送料を追加で払う必要がない』ことを意味している。社内でも検討を重ねた結果、一般的に商習慣として『送料無料』という表現が浸透しており、ユーザー向けには『送料無料ライン』とした方が分かりやすいという結論に達した」(EC広報課)とし、ユーザー向けには「送料込みで分かりやすくなります」との注意書きを付けた上で「送料無料ライン」に戻した。一方で、店舗向けの案内は「無料という表現でさまざまな誤解を招いていた面がある」(同)ことから、引き続き「送料込みライン」の呼称を使う。