健康食品等の通販を行うヴェントゥーノが化粧品通販等を行うリアルネットを買収していたことが分かった。化粧品、オンラインを中心に展開するリアルネットの子会社化で、ウェブマーケティングの事業基盤強化などシナジー効果の創出を目指す。中野社長は、今年1月に行った本紙インタビュー(1733号)でオンラインメディアの活用を強化する方針を打ち出していた。

　株式の譲受は、昨年10月1日。全株式を取得し、子会社化した。代表には、ヴェントゥーノの中野社長が就任。買収後もリアルネットの従業員を受け入れ通販事業を展開している。買収価格は、非公表。

　リアルネットの売上高は非公表としている。民間信用調査機関の調べでは、2018年11月期の売上高は、前年比48・1%増の9億1800万円。

　ヴェントゥーノは、フコイダンを配合した健食を中心に通販や卸販売を展開。主にテレビや新聞などオフラインメディアで顧客獲得を進め、中高齢層を中心に顧客基盤を築いてきた。

　一方のリアルネットは、「Real　Beauty　Care(リアルビューティケア)」の名称で化粧品通販を展開。あごやフェイスラインのニキビケアに特化した薬用オールインワンゲル化粧品「メルライン」や、敏感肌用の美白クリーム「セシュレル」などを扱う。ウェブなどオンラインの活用で顧客獲得を進めてきた。

　今後、2社が持つノウハウを共有しつつ、相互補完することでシナジー効果が創出できるとみる。

　リアルネットは新商品の展開を予定するほか、ヴェントゥーノの持つ販路やコールセンターを活用して売り上げ拡大を目指す。

　ヴェントゥーノは、都内に拠点を持つリアルネットの子会社化により、ウェブ関連企業とのネットワークを強化。情報収集を進め、グループとして事業基盤を強化していく。

　リアルネットは、「Real　Health　Care(リアルヘルスケア)」の名称で健食通販も行う。L―テアニンを配合した睡眠ケアの「キリツテイン」、子供の口臭に対応したトローチ「チルドブレッシュ」などを扱う。

　民間信用調査機関の調べによると、ヴェントゥーノの2018年12月期の売上高は、前年比約1%減の約29億円。