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ジャパネットグループ 今期も売上2000億円越えへ、増税前駆け込み、エアコン販売増などで

2019年12月12日 13:30

 ジャパネットホールディングスのグループ全体の今期(2019年12月)の売上高は初めて2000億円を突破した前期の売上高を上回って着地する見通し。12月6日に開催した会合で髙田旭人社長が明らかにした。消費増税前の駆け込み消費をつかんだことや猛暑を背景に需要が高まり、また、設置体制などを強化したエアコンの販売増、注力するクルーズ旅行が好調な売れ行きとなったことなどが奏功した模様だ。

 


 同社が12月6日に社員や有力取引先などを招いて長崎・佐世保市内のホテルで開催した会合で髙田旭人社長(=写真)は長崎市内に23年の竣工を目指し今年から動き出した、17年からグループ入りしたプロサッカーチーム、V・ファーレン長崎のホームゲームなどに使用するサッカースタジアムを軸に宿泊施設、タワーマンション、オフィス、商業施設などを組み合わせた施設「長崎スタジアムシティ」の建設に向けたプロジェクトおよび同施設を運営する子会社、リージョナルクリエーション長崎を新設したことなどを踏まえて、「ジャパネットは通信販売を中心にやってきたが、今年からはその通信販売とスポーツ・地域創生の2つの柱を会社としてやっていくことにした。通信販売でやってきた世の中で埋もれたものを見つけ、磨いて広げていくということをスポーツ・地域創生でも会社全体で取り組んでいこうと動き出した年だった」と今期を総括。また、通販事業については「エアコンやスマートフォン、クルージングなど単に販売するだけではなく、周辺サービスを色々と磨き上げて販売する商品が広がった年だった」とし、設置工事や付加サービスを付けた商品群の売れ行きが大きく伸びたと説明。今期の売上高の見通しについては、10月の消費増税前の駆け込み需要で冷蔵庫や大型テレビ、マッサージチェアなど高額品を始め、全般的に売れ行きが伸びたことや駆け込み需要の取り込みを図る狙いから大型キャンペーンを実施したことなども奏功。また、猛暑に加え、取り付け設置工事を担う協力店網を強化・整備したことなどによるエアコンの販売増や本格的な展開からわずか数年で「業界2位」(髙田旭人社長)という規模の売上高をあげ、好調に販売を伸ばしているクルーズ旅行の売り上げなども加わり、増税後の消費の冷え込みの影響は受けつつも売上高は、初めて2000億円の大台を超えた前期の売上高である2034億円を「上回る見込み」(同)であることを明らかにした。

 ただ、今期目標売上高として掲げていた2100億円には「今まさに行くか行かないかという戦いをしている」とし、具体的な売上額の見通しは「残り3週間次第」として明言を避けた。
 
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