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野球用品を専門に販売するスワロースポーツは品揃えを武器に売り上げを伸ばしている。「野球関連の商品ならすべて取り扱う」(ウェブスタッフの門野豊氏)という意気込みで商材を拡大。現在は約2万2000アイテムを販売している。
ミズノやSSKといった有名メーカー以外も網羅しているのが特徴で、子供に用具を買い与える親といった初心者から、高校野球や草野球など日常的に野球を楽しむ人たちまで、顧客層は幅広い。
2010年8月期のネット販売売上高は、前期比約16%増の2億4400万円前後となる見込みだ。「最近まで顧客管理も行っていないなど、アナログ的な運営をしていた」(同)が、新たな通販システムを導入。アイテム数が1年前の8000前後から飛躍的に伸び、売り上げ増につながっている。
門野氏は「顧客とコンタクトを取るための間口が広いのが強み」と話す。同社の場合、中高生の硬式野球用品、社会人を中心した軟式の草野球の用品、そして野球のユニフォームが3本柱。かつてはフラッグシップモデルを中心に取り扱い、顧客もメーカーで指名買いするようなコアな層がメーンだった。しかし、最近は取扱商品も増加し、「息子が野球部に入ったので、グラブが必要になった」というような初心者のニーズも取り込めるようになったという。
同社がネット販売を開始したのは、1996年のこと。当時はスポーツ用品全般を扱っていたが、本格的に力を入れ始めた01年以降は野球に特化、売り上げを伸ばしている。これまでコンピューターによる在庫管理を行っておらず、「効率が非常に悪く、納期遅れなどでトラブルとなるケースもあった」(門野氏)という。今後は夏にも在庫管理システムを導入する予定だ。
同社は自社サイトのほか、楽天市場やヤフー!ショッピングにも出店しているが、仮想モールではプロモーションをほとんど行ってこなかった。在庫管理システムや物流代行の導入により効率化を進め、こうしたプロモーションやサービス面にもリソースを投入したいという。
現在、顧客が商品をより選びやすいサイトにするため、取扱商品のジャンル分けの細分化を進めている。門野氏は「商品数もさらに増やし、野球用品では他を寄せ付けない存在になりたい」(同)と意欲的に話す。