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楽天とコーナン ポイントサービスで提携

2019年 4月 4日 13:15

 楽天とホームセンター大手のコーナン商事は3月27日、ポイントサービスで連携すると発表した。4月1日からコーナンが運営する「ホームセンターコーナン」など、全346店で楽天の共通ポイントサービス「楽天ポイントカード」を利用可能にした。楽天ポイントカードがホームセンターに導入されるのは初。コーナンは楽天ポイントカードの導入で若年層の取り込みを図る構え。

 ユーザーは楽天ポイントカードや「楽天ポイントカードアプリ」、もしくはコーナンのスマートフォン向けアプリに掲載される楽天ポイントカードのバーコードを提示すると、買い物金額に応じて楽天グループの「楽天スーパーポイント」が貯まるほか、支払い時には貯まったポイントも利用できる。

 サービス開始を記念して、4月1日~6月30日まで「楽天ポイントカードスタートキャンペーン」を実施。期間中にポイントカードやアプリを利用し、キャンペーン期間中に毎月税込み3000円以上買い物をすると、月ごとに楽天ポイントが当たる。また、コーナンの各店舗で無料配布する、楽天の公式キャラクター「お買い物パンダ」を採用したオリジナルデザインの「コーナン楽天ポイントカード」を1回以上提示すると、提示した月の抽選回数が2回となる。さらに、ポイントカードやアプリを利用して同3000円以上の買い物を3カ月連続でしたユーザー全員で250万ポイントを山分けする。

 また、コーナンではチャージ型電子マネー「コーナンペイ」も導入する。同社店舗で利用できるもので、チャージ金額に応じて1%の「コーナンマネー」を付与。キャッシュレス化への対応やレジ精算時間の短縮、顧客の囲い込みなどが狙いとなる。

 コーナンでは楽天の仮想モール「楽天市場」に一昨年8月に出店しており、売り上げは4倍(17年12月と18年12月を比較)に成長している。O2O関連の取り組みとしては、楽天の告知媒体を使い、楽天会員をコーナン店舗へと送客する。楽天の笠原和彦執行役員は「楽天市場に出店している、ある企業の実店舗で使えるクーポンを配布したところ、利用率が非常に高かった。楽天市場のユーザーは実店舗の顧客でもあり、送客サービスには効果がある」として、コーナンをはじめとした有店舗の出店企業に対し、O2O関連の仕組みを推進していく考えを示した。

 3月27日に記者会見した、コーナンの疋田直太郎社長は「当社は若年層の取り込みを課題としているが、楽天は圧倒的な会員数とポイント発行量があり、若年層にアピールできる」と提携の狙いを説明。一方、楽天の三木谷浩史社長は「ポイント提携だけではなく、楽天グループのAI(人工知能)力やデータ力などを総合的に使ってお役に立てればと思っている」と話した。
 
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