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経産省EC実態調査、市場規模は6兆円──事業者の6割超が売上高100万未満

2010年 6月17日 17:09

 ネット販売事業者の6割超は年間売上高1000万円未満の規模。経済産業省は6月11日、消費者向け電子商取引(EC)の実態調査結果を発表した。同省が、ネット販売事業者の実態について調査を行ったのは初めて。調査結果からは、中小の事業者が中心となり、約6兆円の市場を形成する実態が明らかになった。

 調査は08年4月から09年3月に実施したもの。対象事業者は5万6199社。2万7558社から有効回答を得た。

 これによると回答企業の売上合計は3兆1487億円。回答率が約5割に留まることを踏まえ、市場規模は約6兆と推計した。このうち「小売業」は1兆2472億円(構成比39・6%)に上る。小売業に従事する事業者は1万2832社(同46・6%)で、3万7610人が従事する。

 1事業者あたりの年間売上高は9721万円、従業員の平均は3人。

 「小売業」を含む全事業者の年間売上高を規模別にみると、「1000万円未満」が1万7747事業者、「1000~3000万円未満」が4245事業者、「1~10億円未満」が1992事業者などと続く。

 販売方法は、「ネット販売と店販」が1万3197事業者と約半数に上り、「ネット販売とカタログ販売」が3787事業者で1割強、「ネット販売のみ」が6540事業者約2割だった。

 ネット上の出店形態は、「電子モール型」が1万920事業者(構成比39・9%)で約4割を占めた。「自社サイト」は9290事業者(33・9%)、「両方」が7177事業者(26・6%)だった。一方で、モール出店事業者の売上高総計は3190億円で、全体の1割程度に留まる。

 また、取扱品目別の売上高は、「物品」が1兆5139億円。「サービス」が1兆4341億円、「デジタルコンテンツ」が2008億円だった。

 物品(10品目)のカテゴリ別売上高は、「衣料品・アクセサリー」が3379億円(事業者数・5793)と最も多く、以下、「家電品・PC関連」が3230億円(同1499)、「食料品・飲料(健康食品を含む)」が2048億円(同7926)、「家具・雑貨」が1376億円(同3760)、「健康・美容関連商品(健康機器や化粧品など)」が2242億円(同1151)、「趣味(スポーツ用品・楽器)」が999億円(同2553)、「書籍・音楽・エンタテイメント系ソフト」が860億円(同1359)だった。
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