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ストライプインターとソフトバンク 百貨店ECモール開始、高品質ブランドで差別化図る

2018年 2月22日 10:01

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 「アースミュージック&エコロジー」などアパレルブランドを展開するストライプインターナショナルは2月15日、ソフトバンクと共同で百貨店アパレルを扱う仮想モールを立ち上げた。F2層をターゲットに百貨店向けの高品質ブランドを取りそろえ、他の仮想モールと差別化を図る。仮想モール内では試着やスタイリングなどによりオンライン上での接客サービスの充実を図る。ブランド数や店舗数の減少など地方の百貨店が抱える課題の解決を目指し、3年で取扱高100億円を計画する。

 立ち上げたのは「ストライプデパートメント」。開始時点で約600ブランド・6万点以上の商品を取りそろえる。レディース8割、メンズが2割で、取扱商品のうちアパレルが6割で、雑貨が4割という構成。大人向けの高品質・高感度ブランドを集めたという。今後はブランド数を拡充し、年内に1000ブランド、2年目には1500、3年目には2000ブランドにする計画。

 同モールでは接客面を強化する狙いから3つのサービスを提供。1つ目が「試着」でユーザーが自宅に商品を取り寄せて試着できるというもの。試着後に気に入った商品のみを購入し、それ以外は送料無料で返品できる。返却後に購入品だけを決済する。

 2つ目は「スタイリング」。アンケートやチャットを使い、ストライプインターのスタッフがスタイリングを提案。3つ目は「チャットボット」での対応。「IBMワトソン日本語版」を活用し、空色が提供するチャット接客システム「OK SKY」を導入して24時間問い合わせに対応する。回答結果を学習することで問い合わせの70%は即時回答できるようにしていく。

 データ活用も行う。顧客が持つ衣料品の情報を「クローゼットデータ」として登録できる機能を搭載。クローゼットデータをもとにスタイリングやレコメンドの精度を高める。同データは出店するブランド側にも提供することで、商品企画の精度向上などを支援する。

 また、コンテンツの充実も行う。ファッションコンサルタントやエディターらを起用し、ファッションに関する編集記事を定期的に掲載する。

 集客面ではソフトバンクのモバイル会員のうちF2層に向けたリーチを図るほか、3月にはヤフーと共同で広告キャンペーンも実施する。また、ストライプインターが運営する自社通販サイト「ストライプクラブ」の顧客を送客したり、ID連携も行う。

 会員獲得の広告のほかに、AIや物流などで100億円の投資を見込む。ただ、当面は画面デザインやオンライン接客といったオペレーションの向上を優先し、CMなどの大型の広告投資は来年以降に行っていく。

10年で取扱高1000億円

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 2月15日に都内で行われた記者発表の場でストライプインターの石川社長は新モール開設について、地方の百貨店の苦境を挙げた。取扱ブランド数の減少や、閉館に追い込まれるところもある中で「百貨店のファンの買う場所が減ってきているのが現状。それを解決したい」(石川社長)とし、「日本一のデパートメントECを作っていきたい」(同)と述べた。

 取扱高は今年で16億円、3年目には100億円を計画。将来的的には3000ブランドを取りそろえ、会員数300万人、取扱高1000億円を目標に掲げる。石川社長は取扱高1000億円達成の時期として「10年でやりきれるのではないか」とする。

 新モール開始に先だってストライプインターとソフトバンクは昨年2月に合弁会社「株式会社ストライプデパートメント」を設立。資本金は4億4000万円、ストライプインターが77・8%、ソフトバンクが22・2%出資。新会社の社長にはストライプインターの石川社長が就いている。ストライプインターがECの企画と運営を担い、ソフトバンクはデジタルマーケティングなどデジタルテクノロジー関連を手がけていく。

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写真は記者発表でソフトバンクの藤長国浩執行役員と握手を交わすストライプインターの石川康晴社長(中央)

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