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!」で優秀な法人出品者「ヤフオク!ストア」を表彰するイベント「ヤフオク! ベストストアアワーズ2016」において、出品者が定めた価格での取り引きに限定された「フリマ出品」を強化する方針を明らかにした。「メルカリ」に代表されるCtoCのフリマアプリが、若年層を中心に利用を急拡大していることを踏まえたもの。「気軽に利用できる」点をアピールすることで、10~20代ユーザーの取り込みを図る。
ヤフオクの2016年(1~12月)実績は、出品数が前年比27%増、落札数が同10%増、取扱高は同4%増と堅調に推移した。昨年は個人情報などが不要で落札代金を決済できる「Yahoo!かんたん決済」の手数料無料化や、定額での取り引き「ワンプライス出品」などの新施策を開始。懸案となっている10~20代の新規獲得については、ワンプライス経由がオークション経由の約1・7倍となるなど成果を挙げている。
今年は定額出品をさらに強化。2月2日からワンプライス出品の名称をフリマ出品に改め、スマートフォンアプリ限定からパソコンやスマホ上のインターネットブラウザーからも利用可能としたほか、どの端末からも月額会員費無料で出品ができるようにした。
ヤフオク!カンパニーの一条裕仁ヤフオク!ユニットマネージャー(=画像)は「ヤフープレミアム会員以外でも出品可能とすることで利用のハードルを下げ、新規ユーザー獲得に力を入れる」と話す。
メルカリに代表されるフリマアプリについては「『簡単』というイメージ作りがうまく、それなら使ってみようという人が増えている。CtoCの市場そのものが広がっているのではないか」(一条ユニットマネージャー)と分析。一方でヤフオクについては「やや使いづらいと思われている部分があり、参加のハードルが下がっている点も伝わりにくくなっている。プロモーションを仕掛けることでフリマ出品をアピールしたい」とした。今後はポイントキャンペーンも積極的に仕掛ける狙いだ。
フリマ出品とオークション出品の住み分けについては「ある程度相場が決まっているものは定額、『価値が分かる人に買って欲しい』という商品はオークションの売り方がマッチしている。利用者が多いことがヤフオクのバリューなので、そこを維持したまま間口を広げていきたい」(同)。
ヤフーショッピングとの連携も検討。一条ユニットマネージャーは「将来的にはヤフーに買い物に来たユーザーが、ショッピング・ロハコ・オークションの違いを意識せずに商品を探せるような仕組みを構築したい」と語った。
なお、同日に発表した「ヤフオク! ベストストアアワーズ2016」では総合賞グランプリにデファクトスタンダードが運営する「ブランディア」が選出された。同社の植松勇人取締役マーケティング部長は「リユースのマーケットが変わってきていることに非常に危機感を持っており、お客様にどんな価値を提供していくのか、改めて見直すきっかけになっている。フリマ出品が導入されたが、オークションにはオークションの良さがあり、商材を分けて対応したい」などとコメントした。