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パタゴニアの食品ブランド  ウェブや紙、店舗で理解深める

2016年10月 6日 11:03

 8-1.jpgアウトドアウェアメーカーのパタゴニア日本支社は9月15日から、食品ブランド「パタゴニア プロビジョンズ」の取り扱いを開始した。「環境に与える影響を最小限に抑え、環境危機の解決を目指す」をコンセプトとした加工食品や雑貨を提案し、動画やタブロイド紙、直営店での試食などを通じて理解を深める。常温保存が可能で手軽に食べられる商品の特長を生かし、アウトドアシーンや家庭での需要を喚起する。

 食品ブランド「パタゴニア プロビジョンズ」では、持続可能な群れから捕獲した鮭を使ったスモークサーモンや、オーガニック認証を取得した原料を使ったエナジーバーやスープミックスなどの加工食品を提案。このほかに、ステンレス製のキャニスターやカップなどの雑貨を取り扱う。通販サイトでは、複数商品を詰め合わせたギフトも提案する。

 品ぞろえは今後増やす計画で、10月中にスモークサーモンの新商品の投入を計画。また、年内をメドに穀物などを使ったシリアル「ブレックファースト グレインズ ホットシリアル」の取り扱いを予定する。「将来的には日本の環境問題の解決を目指す製品を、独自に作りたい」(同社)という。

 同ブランドは2011年にスタート。日本での展開は、北米とカナダに続く3カ国目となる。専門サイトを用意して情報を発信し、顧客の理解を深めながら売り上げの拡大を図ってきたという。

 日本はまず、衣料品の通販サイト内に専用コーナーを開設。コンテンツは米国で制作したものを日本語に翻訳し、動画などを使って食品を扱う理由や、ビジネスを手段に環境危機の解決を目指す理念を説明する。「どんなものを誰が作っているか、背景への理解を深める」(同)考えだ。

 ただ、専門サイトで情報を発信する海外と比べて、日本では発信する情報量が少ないことが課題だった。日本支社ではタブロイド紙を制作して、日本の食材を使ったおにぎりなどのレシピを提案するほか、材料の調達など製品に関わっている人のストーリーなどを紹介する。

 タブロイド紙は直営店での配布や、通販カタログと同送。また、通販サイト上でダウンロードできるようにし、ユーザーの興味を喚起する。

 また、10月下旬に、直営店で、環境再生型の農業やサーモン捕獲の背景を紹介するドキュメンタリーフィルムの上映会を開催する予定で、スモークサーモンの試食を行う。さらに、主力の衣料品とのクロスセルを行い、トレイルランニング向けウェアの関連商品としてエナジーバーを提案することなども推進し、アウトドアシーンでの需要を喚起する。

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