ユーキャンの通販ブランド「ココチモ」は、今年の目玉商材のヒットや強化カテゴリーで新規客開拓が進んでいることなどから、ココチモ事業部の今上期(2016年1~6月)売上高は計画値を大幅に上回る見込みだ。
同社では今年1月、2年前に大ヒットした「まんが日本昔ばなしDVD10巻セット」(一括価格、税込3万240円)を再度提案。4ページカラーの新聞折り込みチラシを東京、大阪に限定して配布したところ、一定の成果が得られた。
2年前は折り込みチラシを全国展開して約11万セットを売った大型企画となったため、当時と比べると販売数量は少ないものの、エリアを絞って2回目の提案としては予想以上の注文を受けたという。また、当該商品の購入者には、続編DVDのDMを送付するクロスセルの手法を実施するなどしており、日本昔ばなしのファン層に響いたようだ。
3月には、今年の目玉である「防災セット」(画像=同、同3万650円)を販売。全国規模で4ページカラーの新聞折り込みチラシを配布したほか、テレビCMも放映し、既存顧客にはDMでも訴求した。
ユーキャンでは7~8年前から防災セットを販売しており、防災商品の進化に合わせてセット内容の改良を重ねてきた。今年は東日本大震災から5年目に当たり、自然災害への意識の高まりも考慮して全国展開したところ、計画以上の申し込みがあったという。そのため、営業面では成功したものの、一部在庫切れを起こして出荷が遅れたのは反省材料で、追加生産をかけて6月までに全注文分の配送を完了した。
阪神淡路大震災や新潟県中越地震、東日本大震災の震災経験者1000人の声から生まれた同防災セットは、"災害時3日間を乗り切る!"をテーマに開発。防災専門家の意見も取り入れ、オリジナルカート付きリュックサックやウォータータンク、簡単トイレセット、アルファ米セット、多機能ラジオライトなど16点が詰まったセットだ。リュックは取り外し可能なカート付きで、付属のウォータータンクや重たい物を運ぶのに役立つ。ラジオライトは、ラジオはもちろんLED懐中電灯や卓上ライト、スマートフォン・携帯電話の充電器としても利用できる多機能性が特徴だ。
「防災セット」の購入者に対しても、同セットに入っていないヘルメットや別の保存食などを紹介する防災グッズ特集のカタログを送付しており、東日本大震災のあった3月と防災の日の9月には情報発信を強める。
アパレルや食品でも顧客開拓へ 昨年3月に立ち上げたファッションブランド"着心地のいい服"については、前期は種まきの時期と位置付け、全5段カラーの新聞広告を中心に訴求して2万5000人程度の顧客リストを獲得。「今期は採算ラインに乗せるサイクルができ始めた」(手島篤志ココチモ事業部長)という。
天然素材と日本製へのこだわりが新聞広告で展開する競合との差別化につながっており、アパレル購入者のリピート率も高いことなどから、昨年は3回だったカタログ発刊を今年は4回とするほか、カタログ発刊のない時期にはファッショングッズなどをDMで提案。こちらも一定の成果を得はじめているようだ。
アパレルブランドでは2月下旬の1週間、名古屋と山形、長崎、鹿児島の4地区の地上波で60秒のインフォマーシャルを放映。100人の消費者に集まってもらい、アパレル商品を試着した感想を話してもらう内容で、カタログ請求につなげるインフォマーシャルとしたが、請求者数が予想を上回ったのに加え、その後の購入にもつながったようだ。
一方、「ココチモ」の食のブランドは、昨年は比較的高価格帯の商材に特化したカタログ「極みグルメ」を展開したが、コンセプトを一新。健康や作り手の想い、味わいの3つにこだわった食品を全国から厳選したカタログ「おいしい食卓」として再スタートを切ったところだ。今後は、農薬や添加物をできるだけ使っていない食品や国産の食品を扱うなど、差別化ポイントをより明確にすることでブランド力を高めたい考え。
ココチモ事業部の下期は、来年以降に展開する大型商品の開発・育成に向けた仕込みの時期とし、仕入れや商品のアレンジだけでなく、自社開発にも挑戦したい意向だ。また、紙媒体の受け皿としてもEC強化に本腰を入れていく考え。
同社では今年1月、2年前に大ヒットした「まんが日本昔ばなしDVD10巻セット」(一括価格、税込3万240円)を再度提案。4ページカラーの新聞折り込みチラシを東京、大阪に限定して配布したところ、一定の成果が得られた。
2年前は折り込みチラシを全国展開して約11万セットを売った大型企画となったため、当時と比べると販売数量は少ないものの、エリアを絞って2回目の提案としては予想以上の注文を受けたという。また、当該商品の購入者には、続編DVDのDMを送付するクロスセルの手法を実施するなどしており、日本昔ばなしのファン層に響いたようだ。
3月には、今年の目玉である「防災セット」(画像=同、同3万650円)を販売。全国規模で4ページカラーの新聞折り込みチラシを配布したほか、テレビCMも放映し、既存顧客にはDMでも訴求した。
ユーキャンでは7~8年前から防災セットを販売しており、防災商品の進化に合わせてセット内容の改良を重ねてきた。今年は東日本大震災から5年目に当たり、自然災害への意識の高まりも考慮して全国展開したところ、計画以上の申し込みがあったという。そのため、営業面では成功したものの、一部在庫切れを起こして出荷が遅れたのは反省材料で、追加生産をかけて6月までに全注文分の配送を完了した。
阪神淡路大震災や新潟県中越地震、東日本大震災の震災経験者1000人の声から生まれた同防災セットは、"災害時3日間を乗り切る!"をテーマに開発。防災専門家の意見も取り入れ、オリジナルカート付きリュックサックやウォータータンク、簡単トイレセット、アルファ米セット、多機能ラジオライトなど16点が詰まったセットだ。リュックは取り外し可能なカート付きで、付属のウォータータンクや重たい物を運ぶのに役立つ。ラジオライトは、ラジオはもちろんLED懐中電灯や卓上ライト、スマートフォン・携帯電話の充電器としても利用できる多機能性が特徴だ。
「防災セット」の購入者に対しても、同セットに入っていないヘルメットや別の保存食などを紹介する防災グッズ特集のカタログを送付しており、東日本大震災のあった3月と防災の日の9月には情報発信を強める。
アパレルや食品でも顧客開拓へ
昨年3月に立ち上げたファッションブランド"着心地のいい服"については、前期は種まきの時期と位置付け、全5段カラーの新聞広告を中心に訴求して2万5000人程度の顧客リストを獲得。「今期は採算ラインに乗せるサイクルができ始めた」(手島篤志ココチモ事業部長)という。
天然素材と日本製へのこだわりが新聞広告で展開する競合との差別化につながっており、アパレル購入者のリピート率も高いことなどから、昨年は3回だったカタログ発刊を今年は4回とするほか、カタログ発刊のない時期にはファッショングッズなどをDMで提案。こちらも一定の成果を得はじめているようだ。
アパレルブランドでは2月下旬の1週間、名古屋と山形、長崎、鹿児島の4地区の地上波で60秒のインフォマーシャルを放映。100人の消費者に集まってもらい、アパレル商品を試着した感想を話してもらう内容で、カタログ請求につなげるインフォマーシャルとしたが、請求者数が予想を上回ったのに加え、その後の購入にもつながったようだ。
一方、「ココチモ」の食のブランドは、昨年は比較的高価格帯の商材に特化したカタログ「極みグルメ」を展開したが、コンセプトを一新。健康や作り手の想い、味わいの3つにこだわった食品を全国から厳選したカタログ「おいしい食卓」として再スタートを切ったところだ。今後は、農薬や添加物をできるだけ使っていない食品や国産の食品を扱うなど、差別化ポイントをより明確にすることでブランド力を高めたい考え。
ココチモ事業部の下期は、来年以降に展開する大型商品の開発・育成に向けた仕込みの時期とし、仕入れや商品のアレンジだけでなく、自社開発にも挑戦したい意向だ。また、紙媒体の受け皿としてもEC強化に本腰を入れていく考え。