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ジェネパ、EC支援を本格化、ビッグデータで商品開発をサポート

2016年 1月28日 10:28

インテリアや生活雑貨、食品などのネット販売を手がけるジェネレーションパスでは昨年末から、国内事業において「ECサポート事業」を始めている。自社で蓄積したビッグデータを用いたMDのサポートや、通販運営代行サービスなどを行い、主力の「EC事業」に次ぐ新たな柱へと育てていく考え。

 同社が今年に入ってから開始したのがビッグデータを活かしたマーケティングビジネス。同社ではインテリアだけでなく日用雑貨やアパレル、食品、家電など多品種を扱っており、自社サイトに加えて複数の大手仮想モールなどでも多店舗展開していることから、これまでに蓄積したビッグデータを通販企業や商社などに提供することで他社の商品企画開発をサポートできるという。具体的には同社の通販サイト内でリアルタイムに動く売れ筋商品のスペックや顧客層、値付けといった詳細データを提供していくという。

 同社によると調査会社へのマーケティングリサーチ依頼はコストが高いことや情報の鮮度で見劣りするケースがあるという。過去に同社がMD面で悩んだのが、一つの商品の売れ時のヤマを見極めること。「単に商品の人気順位を調査結果として見せられてもそれが上昇中の順位なのか下がりつつある順位なのが分からず、また、来年も同じようにブームが来る商材なのかの判断も難しかった」(岡本社長)と振り返る。同社では自社で扱う各種商品の売れ方を細かい時系列で分析した結果を継続的に提示できるほか、販売見込みや売れ筋のピーク時期まで高い精度で立てることができるという。

 現在はテスト段階ながらも、すでに月額・単発契約を契約している企業がいくつかあり、将来的にはウェブ上で同様のサービスを展開できるような仕組みも設けていく考え。

 また、他社の通販業務を代行して運営するサービスも昨年から開始している。「社内に選任部署はあるが良し悪しが分からない、コストが合わない、他社の商材も扱いたいが難しいといった通販事業で悩みを抱える兼業企業やメーカーを対象にしている」(同)と説明。通販サイトの組み立てや運営、受発注処理などすべての業務を引き受ける形になっており、まずは得意とする寝具関連メーカーの通販業務を請け負っている。情報漏えいの観点から作業はすべて同社内で行っている。同事業だけですでに1000万円以上の利益が出ていることから更なる拡大を図る考えで、今後は現在の社員数に近い約50人を追加補充して、他のシステム業務とも兼務する形で一つの事業部として取り組んでいく。

 そのほか今期の国内事業の動きとしては、店舗展開数をセーブしながら新たな取引先を開拓する考えで、一店舗当たりの商品点数を増やしていく。また、新規顧客の獲得に向けてはM&Aも検討。通販企業に限らず、なんらかの形で100万人以上の会員規模を有する企業を対象に考えており、現在、リサーチを進めている。

 なお、昨年12月に発表した中長期計画では連結売上高ベースで今期(16年10月期)は75億9200万円を計画。来期には100億円を予定しており、20年には500億円まで拡大させることを目指している。

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