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楽天、クレアールエナジーに出資

2015年12月25日 10:31

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楽天は12月17日、小売電気事業のクレアールエナジーに出資すると発表した。クレアールエナジーは、北海道、東北、関東を中心にLPガスの小売事業を展開するクレックスが昨年10月に設立した。クレックスのLPガス顧客を対象に、電力とガスの使用料に応じて、楽天グループのポイント「楽天スーパーポイント」を付与する。楽天とクレックスでは、電力とガスの小売自由化を見据え、ポイント付与を強みとして拡販したい考え。

楽天は、クレアール社が第三者割当増資で発行する株式を引き受ける。クレアール社への出資比率は、クレックス65%、楽天35%となる。

 楽天とクレックスでは昨年7月、約1万世帯のモニター募集を通じて顧客ニーズを調査。簡易HEMS(センサーやITの技術を活用して住宅のエネルギー管理を行うシステム)から得られるエネルギーデータと顧客のマイページとの連携による有効性や、LPガス事業者の販売チャネルと楽天スーパーポイントの組み合わせによるサービスの優位性などを確認し、クレアール社の第三者割当増資引き受けを決めたという。

 クレアール社では、2017年都市ガスの小売全面自由化を視野に入れ、16年4月以降に小売電気事業を行うための手続きを進める。クレックスのLPガス顧客に対して、電力、ガス、その他のコンテンツを組み合わせたサービスを提供する計画。

 楽天では、丸紅と電力小売事業で業務提携し、仮想モール「楽天市場」の出店店舗や旅行予約サイト「楽天トラベル」契約店舗向けに電力小売を行う方針を発表するなど、エネルギー事業を強化している。

 菅原雄一郎エネルギー事業長(=写真)は「17年以降の都市ガス自由化を踏まえて、このタイミングで投資するのがベストだと考えた」と今回の出資理由について説明。「電力小売事業は丸紅との取り組みを進める。今回の出資はガス自由化を見据えたものだが、電力小売も関連してくる。総合的なエネルギー自由化に向けて、さまざまな取り組みを行う」とした。

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