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スタートトゥデイ 新物流センター、年度内に当日配送開始

2013年 9月 5日 17:51

071.jpgのサムネール画像 スタートトゥデイは8月29日、千葉県習志野市内の大型物流センターが竣工し、10~11月に本格稼働を開始する見通しとなった。同社では、既存拠点の約3倍の広さを持つ新センターを持つことで通販事業に欠かせない物流機能の強化を図るとともに、来年3月までに当日配送サービスをスタート。競争が激化している衣料品のネット販売市場で一段と存在感を高めたい意向だ。

 新拠点は、物流施設開発のプロロジスから新たに賃借するもので、延床面積は約10万8500平方メートル(5階建て)。スタートトゥデイが全フロアに入居し、商品の入荷、保管、梱包、発送作業のほか、撮影や採寸といったフルフィル業務全般を行う。新センターの完成により、3000~4000億円の商品取扱高まで対応できるようになる。

 本格稼働後は新センターをメーンとし、近隣にある既存の物流拠点(約3万3000平方メートル)は予備倉庫と位置付けて繁忙期対策などに活用するという。

 当日配送については、足回りを担うヤマト運輸の協力を得て、午前中までの注文分をその日中に届けるサービスになると見られ、まずは売り上げの約4割を占める関東エリアからスタートすることが予想される。

 スタートトゥデイは、運営する通販サイト「ゾゾタウン」の通常配送は昨年11月から全品送料無料としたが、当日配送には1件当たり数百円の割増コストが発生するため、消費者にその分の負担を求めるかなどを含め、サービスの詳細を詰めている。

 ファッションアイテムをその日に届けて欲しいニーズは日用品などより限定的と見ているが、アマゾンなどの総合仮想モールを中心に当日配送に対応する通販企業が増えていることもあり、付加価値サービスの一環として取り組む。

 今回の物流拠点のリース期間は10年で、リース料の総額は約125億円。このほか、スタートトゥデイは作業効率を高める大型ソーター(仕分け機)などのマテハン機器や商品保管棚、撮影スタジオの設置などの設備投資に約30億円を計上する。

 なお、新拠点は非常時の事業継続性を重視して開発されており、構内通路の地盤改良のほか建物は免震構造を採用。緊急地震速報システムの導入や非常用の発電機・給水設備も完備しているという。


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