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第一三共ヘルスケア、初年度の目標未達に、リピート定着も新規に課題

2013年 5月23日 11:17

第一三共ヘルスケア(本社・東京都中央区、西井良樹社長)の2013年3月期は、1億6000万円としていた化粧品通販事業の売上目標(12年7月発売時~13年3月末)が未達に終わった。新規獲得に課題を残す結果だった。ただ、成長性の高い分野として通販事業を強化する方針は変わらず、今期は前年を上回る広告費を投下し検証を続けていく。3~4年で黒字転換を果たすとした参入時の目標も変更しない。

前期は、化粧品通販に参入以降、折込チラシや新聞広告のテスト検証を実施。「製薬メーカーによる商品開発」「製品の特性」「価格訴求」などさまざまな訴求パターンのクリエイティブを展開して前期中に成功事例の確立を目指してきた。しかし、クリエイティブや広告表現で成功事例をつかむまでには至らなかった。

 昨年11月には、美容ドリンク「オールビューティイン」(50ミリリットル×10本、税込4200円)を発売。分子量を細かくして体への吸収性を高めたコラーゲンを1本あたり1万5000ミリグラム配合するなどの特徴を持たせ、既存客を中心にクロスセルによる拡販も図った。

 また、オペレーターによるフォローコールや割引特典つきのDM送付、定期会員誌の発行などCRM施策も構築。スキンケアのトライアルからの本商品購入率は計画値で推移した。本商品からの定期引き上げ率は「想定より高い数値が得られた」(同社)と、リピート客の定着では一定の成果を得た。

 一方、新規獲得は思うように進まず「美容ドリンクへのクロスセルの総数も、スキンケアの顧客獲得に比例する形だった」(同)としている。

 今期も広告費を増やして折込チラシや新聞広告のテスト検証を続ける。また、ウェブのリスティング広告やリターゲティング広告の展開も開始。保湿性の高さをうたうスキンケアのニーズが高まる秋以降、テレビのインフォマーシャルの展開も検討する。

 商品ラインアップは、スキンケアラインの拡充を予定。美容系サプリメントなど、スキンケアを軸に置いた商品ラインアップの拡充は検討する。当面は健康志向の顧客向けのサプリメント展開は行わない。

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