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日本ジュエリー協会上期相談状況 「表示」の相談が大幅増、特商法改正が背景に

2010年 2月 4日 12:28

061.jpg 日本ジュエリー協会(JJA)が1月25日に公表した09年度上期(4月―9月)のジュエリーに関する相談内容のうち、「地金・宝石の表示」の問い合わせが相談の約2割を占め、最も多かったことが分かった。消費者庁創設などで消費者の表示の意識が高まったことや不当表示を繰り返すネット販売業者の増加も背景にある模様。表示を含む「商品に関する相談」も増加。前年上期は50前後だった模様だが09年度は87件まで増えた。

 09年度上期中にJJAの「お客様相談室」に消費者やジュエリー事業者などから寄せられたジュエリーに関する総相談件数は196件。相談者の内訳は事業者が82件で、一般消費者が66件だった。

 前年度は上期単独の調査結果を公開していないため、詳細は不明だが、総相談件数はほぼ横ばいだった模様。ただ、相談内容は大きく変化。「地金・宝石の表示」「宝石の破損」「地金の変色・強度」「商品の価値」など商品に関する相談内容が大幅に増加した。前年上期は「商品に関する相談」は総相談件数の25%程度で、件数ベースでは50件前後と見られるが、今上期では全体の44.3%、件数ベースでは87件まで増えた。

 中でも「地金・宝石の表示」に関する問い合わせは最も多く、総相談件数のうち、21%を占めた。表示に関する相談内容は「通販で『ロジウムめっき』の商品を〝プラチナ仕上げ〟と販売しているが間違いではないか」や「ネット競売で購入したプラチナネックレスが実際はプラチナではなく、オークションサイトに申し出たが返品に応じてもらえなかった」などが寄せられたという。

 相談件数の増加の背景には消費者庁の創設や特定商取引法の改正などで消費者が「正しい表示や販売の際の説明責任に対する意識が高まっている」(JJA)と見ている。また、仮想モールに出店するジュエリーのネット販売事業者の中で「社名を変えて不当な表示を繰り返す悪質な事業者が増え、減らない。また、一部のモール運営者は我々が出店者に指導するように要望しても『個別にやってくれ』として対応してくれない」(同)ことなども背景にあったようだ。
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