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【高島屋のバレンタイン商戦は?】 ネット受注が1億円超へ

2013年 2月 7日 14:22

 8-2.jpg高島屋のクロスメディア事業部は、今年のバレンタイン商戦が好調で、店頭以外では主力の売り場となる「高島屋オンラインストア」の売り上げが同商戦では初めて1億円の大台を突破する見通しだ。
 
 実店舗と連携した品ぞろえの強みに加えて、ネット販売専任バイヤーによる新規商材の開拓や、通販サイトのコンテンツ作りで成功パターンを見出したことなどが奏功しているようだ。
 
 今年のバレンタイン商戦は、昨年より200点多い約850点を通販サイトで販売する。近年は、日ごろの感謝の気持ちを示す機会としてバレンタインデーが利用されていることを受けて、同社では"義理チョコ"よりも一段上の価格帯を厚くして臨んでいるという。
 
 また、高級チョコなどは自分へのご褒美として購入する女性も多いため、これまでは商品を2月11~14日に届けていたが、今回は2月8日からの配送に対応。自分用として食べてもらい、気に入ったらプレゼント用として再度、購入してもらえる期間を設けた。
 
 企画面では、チョコの本場、欧州の匠をクローズアップ。昨年、好評だったフランスMOF(国家最優秀職人)を授与されたパティシエのチョコを引き続き販売するほか、今回はベルギーチョコレート大使の終身称号をもつショコラティエを特集する。
 
 また、「日本・世界で輝く女性ショコラティエ」と題し、民放のテレビ番組に出演するショコラティエの斉藤美穂さんなど5人の女性にスポットを当てた企画を展開するほか、ネットの独自企画では、1箱で複数ブランドのチョコが楽しめる「セレクトボックス」を提案している。
 
 各企画は、歳暮商戦などでの成功体験を生かしたページレイアウトや、読みごたえのある特集ページを準備。店頭のPOPでは伝えきれない商品作りの背景や、ショコラティエのこだわりなどをしっかりと伝える。
 
 高島屋では特集用のコンテンツに人と時間をかけて作り込むことで、顧客の好奇心をくすぐる商品提案を行うのと同時に、カテゴリー別や価格帯などで、手間をかけずに商品を探したいニーズにも応えられるサイト構成を心がけているという。
 
 また、特集を組むブランドとの交渉の場には、今年から店頭の担当者と一緒にネット販売の専任バイヤーも同席。ネット用在庫も十分に確保できる体制とした。
 
 販促面では、サイト上で試食モニターを募集し、オンライン限定商品のレビューを書いてもらう取り組みを実施したほか、画像共有サイト「ピンタレスト」を活用。手作りチョコの写真を掲載してもらうなど、参加型の取り組みを試している。
 
 こうした取り組みにより、バレンタイン商戦のネット売り上げは2年連続で前年比2割増を見込むなど好調で、とくに、「セレクトボックス」の訪問者が店頭カタログの連動ページを上回るなど、売り上げランキングはネット限定商品が上位を独占しているという。

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