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「対象となる年齢層の顧客リストをあまり保有していないので、新規顧客の開拓が必要となる。新聞広告の出稿や旅行会社とのタイアップなどを行なっており、今下期と14年3月期の合計で10億円を販促費として投入する予定だ。パイロット版の受注が非常に好調なので、成功は約束されていると思う」
──受注手段はネットが中心なのか。
「今のところ、9割近くが電話での注文だ。当社のようにカタログ通販の長い歴史がある会社にとって、シニア層向けは安定的な顧客基盤を構築できるビジネスではないか。F1層向けの『ラプティ』に比べると、難易度としては低い」
──昨年買収した「豆腐の盛田屋」のハイマックスはどう伸ばしていくのか。
「こちらも販促費を投下して売り上げを伸ばしていく。近年は売り上げが停滞しているが、それは販促費用を投入して拡大するという意志がなかったからだ。インフォマーシャル中心の展開となるが、上手くいくかどうかはやってみなければ分からない部分もある。ROIに秀でたコンテンツや販促手法を早期に見出したい」
──スマートフォン関連など、新規媒体を活用したビジネスへの対応は。
「現場ではビジネスへの対応に追われて世の中の動きがキャッチアップできていない部分があると感じていた。日々のビジネスをしっかりやるのと同時に、最先端のビジネスを追いかけることも必要だ。そこで、社長直轄の組織として『ウェブマーケティング戦略室』を立ち上げた」
「まずは4月1日にスマホ専用サイトを立ち上げる。商材としては、集客が期待できるイノベートの化粧品とAXESのブランド品を取り扱う。担当者には『スマホだけでビジネスをするように』という課題を与えており、スマホアプリやソーシャルメディアなど、新しいツールは何を試しても良いと言ってある」
──生協事業のテコ入れは。
「近年、生協という巨大マーケットの中で、生協と連携しながら新しい需要の開拓に努めたことが奏功し、順調な事業の伸張に繋がっている」
「ただ、生協の組合員は高齢化が進んでおり、シニア層に対するビジネスモデル構築が喫緊の課題となる。組合員の年齢が上がっても売上高を維持していく必要がある。当社の場合、現在は40~50代が主力の顧客だが、こうした人たちに新しい商品を提案し、引き続き生協を利用してもらうようにしないと事業がシュリンクしかねない。生協との協力を密にして事業を展開したい」
(おわり)