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ファン作りの一手、セシール、モノ作りの姿勢など訴求

2013年 1月31日 11:08

セシール(本社・高松市、上田昌孝CEO)は、"セシールファン"作りの方策として2011年から、アクティブ顧客向けにカタログ同送の折込チラシ「Cecile comfort(セシールコンフォート)」を展開している。商品の紹介を通じ、モノ作りの姿勢や品質へのこだわりなどを訴求する内容で、すでに8回発行。商品によってはチラシ掲載による受注増加傾向が見られるなど、今後の展開に手応えを感じているようだ。

 「セシールコンフォート」は、2011年の夏カタログ発刊(3月)から展開を始めたタブロイド版4ページカラーの折込チラシ。毎号テーマとなる商品を決めて特徴などを紹介する内容で、発行頻度はカタログの展開と合わせた年4回。宣伝部門を中心にカタログ製作部門やMD部門が連携して制作しており、これまでの展開(全8回)では、「ハイテンションパンツ」や「3Dブラ」、「スマートヒート」「Tシャツみたいなブラ」など、レディースアウターやインナーの重点商品を中心に紹介している。

 紙面構成としては1ページ目に取り上げるメーン商品のイメージカットを掲載し、2、3ページの見開きで商品担当者や顧客の声を交えながらメーン商品の特徴などを説明。メーン商品のパンツと合わせ、ラインを美しく見せるガードルなど派生商品を掲載することで、より幅広い商品を知ってもらえるようにするほか、4ページ目で品質管理の取り組みを紹介し、商品への信頼感を醸成する形にしている。

 また、「セシールコンフォート」では、使用する画像をカタログと別撮りとしていることを踏まえ、カタログにはない印象的な画像を掲載。例えば、「Tシャツみたいなブラ」の紹介号(vol.4)では、ブラのワイヤーが肌に触れて痛いため、Tシャツの上からブラを着けているという、商品開発の端緒となった顧客の声に因み、1ページ目にモデルがTシャツの上からブラを着用したカットを掲載している。

 これは「カタログではまず使わないカット」(広報)だが、独特の印象的なビジュアルのチラシを起点にカタログへ誘導し、受注や"セシールファン"の獲得につなげる考えのようだ。

 これまで「セシールコンフォート」は毎回、アクティブ顧客の約半数に配布しており、1回当たりの発行部数は100万部以上。チラシを送付した顧客と、そうでない顧客の反応を検証する目的で、紹介する商品に応じセグメントをかけているという。

 実際の効果これまでの展開では商品によって幾つか傾向も出ており、「Tシャツみたいなブラ」では、「(チラシに付加した)アンケートの回答数が非常に多かった」(同)ほか、「ハイテンションパンツ」を紹介した際には、同商品の受注が増加。さらにチラシ配布顧客が「ハイテンションパンツ」以外の商品を注文する傾向も見られたという。

 また、顧客から「開発担当者の声があり商品を選ぶ際の参考になる」「自分が愛用している商品を使っている人の声が見られてうれしい」といった声が号を重ねるごとに増えるなど、同チラシの認知度も上がってきているようだ。

 これまでは「セシールコンフォート」では、自社通販顧客の9割以上が女性客であることから、レディースアウターとインナーを掲載してきたが、最新号となるvol.8では、"サイズ"を切り口としたカーテンや収納ラックなどのライフグッズを初めて紹介。商品が動く春の引越しシーズンを意識したもので、"サイズの壁を超えていく男たち!"と題し、担当者を前面に打ち出して商品を説明するなど、新たな見せ方にも挑戦している。

 今後、同チラシで様々な商品を紹介し、新たな"セシールファン"を開拓することも視野に入れているようだ。

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