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どのような表示をしなければならないかについては、経済産業省で「通信販売における返品特約の表示についてのガイドライン」や日本通信販売協会(JADMA)から「消費者が認識しやすい返品特約の表示」についての指針で具体的な事例を示している。
まず全ての広告媒体に共通した必須項目は、文字サイズと表示箇所が消費者に認識しやすい方法であること、返品特約以外の事項との区別が明確であること、返品の可否・返品条件、返品にかかる送料負担の有無を表示することなど。特に、返品の可否や条件に関する事項については、色文字や太文字の使用など、他の項目よりも明瞭で分かりやすい表示が求められる。
ちなみに、個々の商品に返品特約を記載するだけではなく、ショッピングガイド等の共通表示部分に返品特約をまとめて記載することもできる。この際も他の項目と明確に区別できるように標題などを設けることが必須。商品ごとに特約の内容が異なる場合などは、明確に分かるように表示することが必要だ。
媒体ごとに注意すべき点もある。例えば、体と共通表示部分が分冊化されているカタログ。共通表示部分の分冊が同梱されていない、あるいは分冊の大きさが小さく他の同梱物と紛れる恐れがある、カタログに共通表示部分が分冊されていることを明記していないと顧客が容易に認識できない表示方法と判断される恐れがある。同様に、ネットでは膨大な画面をスクロールしなければ返品条件の表示にたどり着けない場合、テレビでは価格や電話番号など注文を行うための情報を表示する画面に切り替わった際(あるいはその前後)に返品特約に関する表示がない場合などは、容易に認識できない表示方法と見なされる可能性がある。
今回の返品特約に関する表示の見直しは、返品トラブルの増加を受けたもの。返品トラブルは自社のイメージダウンにつながる恐れもあるだけに、通販企業側の対応の徹底が求められる。