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楽天は、ビットワレットが12月末に実施する予定の第3者割当増資を約30億円で引き受け、株式の過半数を取得する。これにより、筆頭株主は現在のソニーグループから移行、楽天の連結子会社となる。
「Edy」はコンビニエンスストアやドラッグストアなどの実店舗や通販サイトで決済ができるプリペイド型電子マネー。10月1日時点での発行枚数は約5,200万枚で、提携加盟店舗は約16万店。そのうち通販サイトは約1万500店となる。
ただ、ビットワレットは直近の業績でも最終赤字を計上するなど、苦戦が続いている状態。楽天子会社となることで、「楽天市場」を中心にネット上での利用機会の拡大が期待できるとし、「Edy」ユーザーや実店舗での購買行動を取り込みたい楽天と思惑が一致。今回の提携に踏み切った。
楽天では、提携後の戦略としてまず「Edy」を「楽天市場」での決済手段として導入する。出店店舗での「Edy」対応を普及させることで、「楽天市場」の利便性向上と同時に利用機会の拡大による「Edy」の手数料収入の増加を見込む。
また、楽天の展開するポイントとの連携も構想。検討段階だが、楽天ポイントの「Edy」への交換が一例。また、楽天では07年から、「おサイフケータイ」での「Edy」利用で「楽天スーパーポイント」を付与する取り組みを実施しており、提携によりこうした施策の一層の強化を目論む。ポイントを付与できる店舗を増やすなどして付与頻度や量を上げるなどが一案で、ポイントの流通を活性化させ楽天の各サービスへの利用を促進させたい考えだ。