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ゴルフダイジェスト・オンライン 基盤システム刷新、会員データ管理業務を効率化

2011年 8月 3日 18:22

 ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)は7月27日、事業発展基盤の再構築や会員データ管理の効率化などに向けて同社の基幹システムを刷新したほか、仮想サーバー技術の導入やセキュリティー面のさらなる強化を図ったことなどを明らかにした。2010年からの10カ年の成長戦略のなかで、システム刷新によりネット販売ではまず顧客接点を徹底強化する考えだ。今夏から運用を開始している。

 同社では09年秋から今後10年間の成長を目指し、業務効率向上に向けて新データシステムを構築するための専門チームを設置した。ネット販売においてはシステム刷新で会員データを整備し、購買につながるようなイベントや企画などを直接会員に仕掛けていくとみられる。

 もともと同社は「ゴルフ場予約サービス」を最初の事業として展開してきたこともあり「会員基盤」などはゴルフ場予約サービスシステムの中に組み込まれていた。そのため、後に開始した「ショップサービス(ネット販売)」「ネットメディアサービス」など別の事業から会員データの管理業務を行うことには多少の難があった。

 今回の刷新では、インターフェースを独立して制御する仕組みの「アステリア」を導入したことで、3事業の会員基盤をそれぞれスムーズに管理することに成功。ネット販売に関しては会員データ(ポイントやメールマガジン、アンケート・キャンペーン告知)などの管理がより効率化できるという。さらに新サービスの追加や改善、他社サービスとの連携も柔軟にできるようになるとしている。

 GDOでは、今回のシステム刷新に合わせて、イベントやレコメンドなど個人情報をもとにアプローチするマーケティングサービスも強化。これに伴い、通販サイトを完全な会員制にする。すでに通販サイト利用者の大半が会員だが、より細かな提案で会員の拡大を図る狙いだ。

 また、サーバー環境については「仮想化技術」を導入。季節変動や急激なトラフィックが発生した場合でも、通常数カ月かかるとされる「追加」「縮小」作業が最短で数十分程度で対応できるようになったという。

 このほかに、セキュリティー面では、「08年に巨大な不正アクセスを受けた経緯もあり、外部攻撃に対する強化はすでに行っていた。今回は管理画面部分も強化した」(マーケティング部・経営管理部)と説明。メールの配信事故など内部的なミスを止める手段や顧客情報漏えい事故を防止する仕組みなどを新たに導入。特に顧客のクレジットカード情報については「RSA」の暗号化技術を導入して外部からの攻撃に対応しているという。

 今回の刷新プロジェクトに関する予算は非公表だが、同社は今回の10年ビジョンや3カ年中期経営計画の中で(投資総額を)吸収できると判断している。
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