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IKホールディングスがEC比率30%目指す 海外事業の再挑戦にも着手

2025年 1月30日 12:00

 IKホールディングスでは、EC事業のシェア拡大をはじめ、越境ECも含めた海外事業への再チャレンジに向けた動きを今年度から強化している。

 同社の連結子会社でテレビ通販やECなどを手掛けるプライムダイレクトでは、昨年10月に輸入卸やECを行うフローラ・ハウスのEC事業を譲受。今年度より、ECを通じてウエルネス食品の「ウドズオイル」や、洗濯洗剤の「ベルメ」といったフローラ・ハウスが手掛けていた商品の拡販を図っているという。

 並行して、継続率やLTVの高いカテゴリーへの注力も実施。まず、実店舗で販売して若年層を中心に売り上げを伸ばしていたケアカラーの「Tottimo(トッティモ)」については、ECとの相性の高さを見込み、ネットでの展開を新たに開始している。そして、パックライスの「金賞の一膳」については、市場データを基にECでの販売を見込んだ商品として企画し、今年度より発売。日常の食卓で消費されるアイテムのため、比較的まとめ買いに向いている商品であることから、ECでの購入シーンにマッチしていると考えている。

 なお、現状、IKホールディングスの今中間期(6~11月)の連結業績における販路別比率で見ると、ECの比率は9%となっている。これまではテレビ通販への注力を積極的に図ってきたが、その出稿にかかるコストや在庫の問題などもあり、近年はテレビ通販が縮小傾向にあるという。

 一方、EC事業については今中間期で見ても前年同期比25%増と成長しており、同領域でのシェアを伸ばすことを重視するようになっていった。まずはECの売り上げシェアを全体の30%まで拡大していくことを目指す。

台湾・東南アジアで海外事業も

 そのほか海外事業に関しても、強化を進めている。同社では以前にも、中国に向けてECや実店舗経由で化粧品などを販売していたが、コロナ禍の影響を受けて、一時縮小していた。しかし、今年度には「海外事業準備室」を設立して、改めて本格的にチャレンジしていく。

 まずは、台湾・東南アジアに向けた越境ECでのテストマーケティングをはじめ、海外販路向けの商品開発の開始、現地企業とのアライアンスによる販路拡大などを進めていくという。取扱商品としては雑貨類などが大きくなると見ている。一例としてはマッサージ機器の「Medifeel 立体エアーマット」(画像)などがあり、すでに日本国内でも販売実績があり、現地でもニーズが見込まれるような商品を足掛かりとしていく考え。

 販路としては、海外ECプラットフォームの活用や、現地の小売店舗など、主に卸販売の形でネットとリアルの両面で展開していく予定。

 
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