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アパレル商品の撮影代行などを手掛けるアッカ・インターナショナル(本社・東京都渋谷区、加藤大和社長)は、佐川グループと連携して衣料品ネット販売企業向けのフルフィルサービスを強化している。
今年3月には、佐川グローバルロジスティクス(SGL)の基幹物流センター「東扇島SRC」(川崎市)に約1200坪の撮影スタジオ兼物流拠点を新設した。
物流拠点に撮影スタジオを併設することは珍しくないが、アッカの新拠点は配送という"足"を持つ佐川グループと連携しているのが肝だ。
佐川グループのネットワークを活用し、アパレル商材の集荷場所からアッカの新拠点までの配送時間を短縮する仕組みを作り、結果的に商品の撮影データを通販サイトにアップするスピードを速める。
また、同じ施設内に商品を保管しているため、消費者からの受注後、佐川グループの"足"を使って迅速に届ける。
具体的なスキームは、佐川急便が各地に持つ集荷場所から渋谷店(品川区)に通販商材を集め、SGLの物流センターまで特別便を運行。24時までに同店に到着した商品はアッカの新拠点に送られ、最短で翌朝までに通販サイトにアップする。
同社では、「アパレル商材も鮮度が大事。通販サイトへの商品投入を店頭と連動させることで、販売機会ロスの軽減につなげる」(加藤大和社長)とする。
消費者への配送面では、午前11時までの受注分はその日の21時までに届ける体制を構築。当日便の対象地域は都内全域と、神奈川県では横浜市と川崎区、埼玉県と千葉県はさいたま市や川口市、千葉市などで、対象地域は順次、拡大する。
アッカでは、新拠点にムービー撮り専用の2ライン含む30ラインの撮影ブースを設置。これは1日当たり1500品番の撮影ができる規模だ。基本的に倉庫業務はアッカが、配送は佐川急便が担い、将来的には同様のスキームを中部、関西地区などでも整備する計画。
また、アッカが物流やフルフィル面を担っているファッションイベント「ガールズアワード」専用の通販サイトでは、海外からの受注を想定しており、日本のファッションに憧れを持つ東アジアの消費者に商品を届ける仕組みも新拠点で担う。
とくに、巨大市場の中国については、成田から上海まで航空便を利用し、そこからSGLが保有するガールズアワード用の商品センターを経由して、中国の消費者に最短4日で届ける。
佐川急便の貨物追跡サービスが利用できるため、海外の消費者も自分が購入した商品が今どこにあるのか分かるという安心感を武器に、通販サイトの顧客を東アジアに広げる支援を行う。
(おわり)