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水産流通会社の旬材(本社・大阪府吹田市、西川益通社長)が持つ流通システムを利用する。旬材では、卸売市場を通さない「市場外流通」と呼ばれる水産物を、小売店などに卸す仕組みを持っており、対馬で取れた水産物を現地の漁協からフェリシモの顧客にクール便で発送する。
魚が取れた翌日には発送できるため、鮮度の高さが強みとなるほか、価格も「通常よりも2~3割は安い」(フェリシモ・コーポレートコミュニケーショングループ)という。また、地元でしか出回らない珍しい魚も取り扱う。
フェリシモの通販サイトでは、詰め合わせの形で販売する。消費者は届けて欲しい日時を指定、シケなどで不漁だった場合を除き、その日に合わせてさまざまな鮮魚が発送される。季節によって取れる魚が変わることもあり、魚の種類は指定できないが、どんな魚が取れるかはサイト上で告知するという。
フェリシモでは、旬材の流通システムを使い、他市町村の漁協との連携を行うほか、食品事業全般を強化していく。また、対馬市は同社の販売網を活用することで、水産事業の振興や対馬の水産物の知名度向上を図る狙いがある。旬材も含めた3者では、水産加工品などの独自商品開発にも取り組む予定だ。