東日本旅客鉄道(=JR東日本)では、運営する仮想モールの「JRE MALL」において、鉄道事業ならではのリソースを活用したOMO施策などを展開している。新規出店者数の拡大とともに、商品数も増加しており、流通総額は右肩上がりで成長。好調を支える要因について、同モール運営チームの責任者である、事業創造本部新事業創造部門新領域UTの細田知宏マネージャー・統括に聞いた。
――現在の「JRE MALL」での取扱商品数について。
「11月末現在で約14万点(前年の10月時点では約2万2000点)となり、モールへの出店者数は約170店舗(同74店舗)、昨年からモール内で始まったふるさと納税については約135自治体が参加している。グループ会社の出店は依然として増えているが、グループ外からの出店も非常に増えた。
グループ内では、今年、JR東日本が持つ12支社がそれぞれ直営店舗を出店した。グループ会社では地産品などを扱っているが、支社で一番多く扱っているのは鉄道体験コンテンツ。一例として、車両の撮影会や、お仕事体験ツアーなど、『コト体験』があり、これらは非常に大きなヒット商品となった。また、グループ外からの出店では、昨年提携した千趣会が3月に出店したほか、(NTTグループの)ひかりTVショッピングなども出店している」
――出店者の開拓手段は。
「基本的に自分たちで行っている。一番多い顧客が(グループの共通ポイントサービスである)『JREポイント』を保有している人達だが、以前はそのポイントを交換する際に欲しいものがないというケースもあったため、そういった状況にならないよう家電や日用品、雑貨などベーシックなアイテムを揃えていくことは、今年非常に注力したところ」
――商材が広がった。
「元々、食品やお取り寄せ品は強かったが、そこは変わらず伸び続けている。新たなところでは生活雑貨類などの商品点数が増えて売り上げも伸びた。キッチン雑貨であったり、生活雑貨、家具、日用品などがある。
今年で言うと、お節料理が引き続き堅調で、9月から受注を始めて現時点(11月末)で昨年の1・5倍は販売している。そのほか、今年は『SUICAペンギン』の誕生20周年でもあり、クッキーやケーキ、パスケース、ハンカチなどの関連グッズが相当数売れた」
――コト体験は鉄道会社ならではの取り組みでは。
「お仕事体験は親子での参加であったり、写真撮影にはコアな鉄道ファンが参加している印象。昨年から(コロナ禍で)オンラインツアーが話題となっていて実際に当社でも販売しているが、他社に提供できない体験の提供を考えると、やはり(リアルで展開する)普段は立ち入ることができないような車両工場や、鉄道ならではの『車掌』のお仕事体験などだと思う。これは全社的な盛り上がりを見せていて、各地の車両センターや運輸区、駅などが手を挙げてくれて今夏頃から急速に商品化が進んだ」
――従来の鉄道イベントとはまた違った内容か。
「コロナ以前もシミュレーター体験や車両基地の見学ツアーなどがあったが、それをもう少し色々なメニューを組み合わせて商品化したものが今回の特徴。メニューによって、数十人規模であったり、絞りこんだ人数で行う場合がある。(人数が限られた)予約制なので、申し込み者に対してより丁寧に案内できる。車両関係の大規模なイベントがコロナで開催できないこともあり、その代わりになっている面もある。価格帯としては5000、6000円~2、3万円程度などが多い」
――モールの流通総額については。
「前年の同時期と比べて、流通総額は約3倍程度になっている。千趣会が入ったということも大きい。会員数については46万人となり、前年の同時期は30万人程度だったので、約1・5倍に増えている。やはり、JREポイントの保有者が一番増えた。『ビューカード』や『スイカ』、駅ビルで使える『JREポイントカード』の利用者などがいる」(つづく)
――現在の「JRE MALL」での取扱商品数について。
「11月末現在で約14万点(前年の10月時点では約2万2000点)となり、モールへの出店者数は約170店舗(同74店舗)、昨年からモール内で始まったふるさと納税については約135自治体が参加している。グループ会社の出店は依然として増えているが、グループ外からの出店も非常に増えた。
グループ内では、今年、JR東日本が持つ12支社がそれぞれ直営店舗を出店した。グループ会社では地産品などを扱っているが、支社で一番多く扱っているのは鉄道体験コンテンツ。一例として、車両の撮影会や、お仕事体験ツアーなど、『コト体験』があり、これらは非常に大きなヒット商品となった。また、グループ外からの出店では、昨年提携した千趣会が3月に出店したほか、(NTTグループの)ひかりTVショッピングなども出店している」
――出店者の開拓手段は。
「基本的に自分たちで行っている。一番多い顧客が(グループの共通ポイントサービスである)『JREポイント』を保有している人達だが、以前はそのポイントを交換する際に欲しいものがないというケースもあったため、そういった状況にならないよう家電や日用品、雑貨などベーシックなアイテムを揃えていくことは、今年非常に注力したところ」
――商材が広がった。
「元々、食品やお取り寄せ品は強かったが、そこは変わらず伸び続けている。新たなところでは生活雑貨類などの商品点数が増えて売り上げも伸びた。キッチン雑貨であったり、生活雑貨、家具、日用品などがある。
今年で言うと、お節料理が引き続き堅調で、9月から受注を始めて現時点(11月末)で昨年の1・5倍は販売している。そのほか、今年は『SUICAペンギン』の誕生20周年でもあり、クッキーやケーキ、パスケース、ハンカチなどの関連グッズが相当数売れた」
――コト体験は鉄道会社ならではの取り組みでは。
「お仕事体験は親子での参加であったり、写真撮影にはコアな鉄道ファンが参加している印象。昨年から(コロナ禍で)オンラインツアーが話題となっていて実際に当社でも販売しているが、他社に提供できない体験の提供を考えると、やはり(リアルで展開する)普段は立ち入ることができないような車両工場や、鉄道ならではの『車掌』のお仕事体験などだと思う。これは全社的な盛り上がりを見せていて、各地の車両センターや運輸区、駅などが手を挙げてくれて今夏頃から急速に商品化が進んだ」
――従来の鉄道イベントとはまた違った内容か。
「コロナ以前もシミュレーター体験や車両基地の見学ツアーなどがあったが、それをもう少し色々なメニューを組み合わせて商品化したものが今回の特徴。メニューによって、数十人規模であったり、絞りこんだ人数で行う場合がある。(人数が限られた)予約制なので、申し込み者に対してより丁寧に案内できる。車両関係の大規模なイベントがコロナで開催できないこともあり、その代わりになっている面もある。価格帯としては5000、6000円~2、3万円程度などが多い」
――モールの流通総額については。
「前年の同時期と比べて、流通総額は約3倍程度になっている。千趣会が入ったということも大きい。会員数については46万人となり、前年の同時期は30万人程度だったので、約1・5倍に増えている。やはり、JREポイントの保有者が一番増えた。『ビューカード』や『スイカ』、駅ビルで使える『JREポイントカード』の利用者などがいる」(つづく)