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11月に携帯電話向けサイトとして「ヤマダモール」を開設。パソコン向けは遅れて来年1月のオープンとなる予定。食品や衣料品、雑貨などを扱うネット販売事業者を募集しており、すでに300社の出店が決まっている。ヤマダが出店者から商品を仕入れて販売するのが、楽天市場など既存の仮想モールとの最大の違いとなる。決済や配送なども同社が請け負う。同社の店舗や毎週発行するチラシのほか、テレビ通販も活用し、集客を図る。初年度の取扱高は20億円を見込んでいる。
他社の仮想モールに出店しているネット販売事業者を中心にアプローチしており、「家電製品以外の商品を、当社が仕入れて販売する形にしたい」(WEB事業部の茂木弘事業部長)という。
販売価格はヤマダが決める。決済や配送なども同社が請け負うが、食品などを直送したい場合は、出店者が行うことも可能だ。また、顧客情報は同社が管理する形となる。
出店料は初期費用9万8000円(9月末までの申し込みで無料)と月額2500円。さらに、販売価格の2%を徴収する仕組みだ。「費用面の負担が少ないのは事業者にとってメリットとなるだろう。さらには当社が持つさまざまなインフラが活用できることもアピールしたい」(同)。
その一つがポイントサービスだ。同社の携帯電話向けポイントサービス「ケイタイdeポイント」が利用可能。モールでの商品購入時のポイント付与率は一律1%で、原資は同社が負担する。
モールへの集客方法としては、500万人のケイタイdeポイント会員を誘導。10月からはテレビCMや新聞広告でも宣伝する。店舗では、まず同社の都市型店舗「LABI」のイベントスペースで催事を行う。いずれは店舗にヤマダモールのコーナーを設け、ヒット商品などを販売する。さらには、同社が毎週3000万枚発行する、チラシも活用していく。
ヤマダでは秋から、子会社のプインプルが手掛ける化粧品のテレビ通販を行う予定だが、それとは別にヤマダモールとしてのテレビ通販も来年1月から地方局で放映。出店店舗の商品を複数紹介する番組となる予定で、テレビ通販に興味はあるが、費用面がネックの事業者が対象。番組制作もあわせて、通常の半額以下で提供する予定だ。
「既存のモールに対向するつもりはない。あくまで実店舗を補完するもの」(同)という今回の新サービス。ヤマダの店舗では生活雑貨など、家電以外の商品の拡充を進めているが、これまで取り扱いの少なかったジャンルの商品を店舗に置くことで、さらなる集客を図る狙いがある。